対応は違法だとして、群馬県桐生市の生活保護受給者の男性たちが市に損害賠償55万円を求め、前橋地裁桐生支部に提訴した。

男性らは満額支給されずに分割支給されたことを不当と主張しており、弁護士は死を要求する状況にあると指摘した。

（要約）

前橋市内で記者会見する斎藤匠弁護士＝3日午前 

　生活保護受給者に月ごとの満額を支給せず、1日千円ずつを手渡しで分割支給するなどした群馬県桐生市の対応は違法だとして、受給者の50代男性と60代男性が3日、同市に損害賠償計55万円を求め前橋地裁桐生支部に提訴した。 

【グラフ】生活保護申請件数の推移 

　訴状によると、市は昨年、男性らの生活保護支給決定をしたが、同10月まで1日千円ずつ分割支給するなど、月ごとに定められた7万1460円を満額支給しなかった。 

　原告代理人の斎藤匠弁護士は前橋市内で記者会見し「最低生活費さえ渡してもらえなかった状況で、死を要求する結果となる恐れもある」と話した。