( 157718 ) 2024/04/09 12:14:02 0 00 CBCテレビ
「子どものミライ」を守るため…
14歳、中学3年生で妊娠し、1人で産む決断をした愛知県に住む少女のその後を取材しました…若いシングルマザーに立ちはだかる「壁」とは。
【写真を見る】14歳で妊娠 交際相手は「LINEで『逃げます』と…」22歳のシングルマザー 息子は6歳でこの春小学生に
3月、写真スタジオを訪れたこちらの2人…一見、きょうだいに見えますが。
(横井桃花さん 22歳) 「しっかりして。しっかりしっかり」
年の近い「親子」なんです。
愛知県に住む横井桃花(よこい ももか)さん22歳と、息子の幸希(こうき)くん6歳。
幸希くんは、取材カメラやマイクに興味津々。
(幸希くん) 「ひゃ~」 (横井桃花さん) 「やめて、幸希」
この日、幸希くんは、小学校入学の記念撮影に来ていました。
(横井桃花さん 22歳) 「楽しみ?」 (幸希くん 6歳) 「(うなずく)」 (横井桃花さん) 「まだ実感沸いていなくて、幸希自身もまだこんな感じなので」
(横井桃花さん) 「こうちゃん~わっ(笑顔)」
(横井桃花さん) 「中学校3年生、14歳の夏終わり頃に妊娠した」
当時、同い年の男の子と交際していた横井さん。
強引に言い寄られて関係を持ちましたが、相手に妊娠したことを相談すると…
(横井桃花さん) 「『大丈夫っしょ。俺らで育てればいいじゃん、産めばいいじゃん、産んでよ』と言われた。(出産から)1年経ったくらいのときにLINEで『逃げます』とはっきり言われてしまった」
その後、養育費などが支払われることもなく、音信不通に。
横井さんは未婚のまま、シングルマザーとして幸希くんを育てることを決意しました。
しかし、1人での子育ては苦難の連続でした。
(横井桃花さん) 「一番はやっぱりお金のこと、お金が全然足りない暮らし。毎日、今もそうだが『どうしよう、どうしよう』という生活」
横井さんの月々のパートの収入は、約8万円。
ほかに、ひとり親世帯に支給される児童扶養手当が約4万円、児童手当が1万円で、1か月を約13万円で生活しています…貯金はほとんどありません。
(横井桃花さん) 「息子にはしっかりご飯を食べさせて、自分が我慢したり(友人から)お古の服をもらったりしている」
幸希くんが遊んでいるゲームも。
(横井桃花さん) 「このゲーム機ももらい物。こんな高級な物、私買えない」
■「隠さなきゃいけない、隠れなきゃいけない存在なのか…」
そして、常に傷つけられてきたのが、「若いシングルマザー」への偏見です。
中学校卒業後、出産の報告で先生を訪ねたところ、現役の生徒から隠すように部屋に入れられ、早く自宅に帰るよう促されたといいます。
(横井桃花さん) 「隠さなきゃいけない、隠れなきゃいけない存在なのかなと。周りからの目や偏見、厳しい視線を浴びせられる」
卒業後、すぐに働かなければならなくなった横井さん。何社も面接を受け、やっと就職できた会社でも…
(横井桃花さん) 「いじめを受けたり、シフトを削られたり…」
働く上で差別を受けていたという横井さんですが、3月から、お兄さんのヘッドスパの店で働くことに。
(兄 名波大知さん 29歳) 「兄としてやってあげられることは、仕事を用意することくらいしか。本部の社長からも(横井さんが)『ものすごく優秀だ』という言葉をもらっている」
(横井桃花さん) 「写真だよ、写真撮ろう。行こう」
撮影中もわんぱくな幸希くん。
(横井桃花さん) 「お姉さん見て。違う、上らないの。ここにいなきゃいけないの」
(横井桃花さん) 「(周囲からの)若いからという偏見があるので、余計に『言うときは言う』というメリハリをつけるようにしている」
4月からいよいよ小学生…リボンをつけてランドセルを背負って、記念撮影です。
(横井桃花さん) 「もう小学生なんだって、実感がふつふつと沸いてきて、寂しい反面、うれしいで複雑な気持ち。小学校生活は自分のやりたいことをやってほしい」
記念写真もけっして安くはありませんが、幸希くんに関わることはお金を惜しまないと決めています。
(横井桃花さん) 「幸希がいなかったら、自分一人で生きていけない。本当に宝物」
(幸希くん 6歳) Qお母さんのこと好き?どのくらい好き? 「もっともっともっと」
CBCテレビ
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