( 159242 )  2024/04/13 12:40:41  
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2025年の大阪・関西万博に参加国が建設する「タイプA」パビリオンの施設数が48に減り、16施設の建設事業者が確定していないことがわかった。

一部の国は建設の遅れや財政事情から設計変更を行っており、万博協会は各国に計画通りの建設を求めている。

万博の魅力が薄れる可能性も指摘されており、建設が追いつかない状況が続いている。

(要約)

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建設が進む2025年大阪・関西万博の会場=2024年4月4日午前10時、大阪市此花区夢洲、伊藤進之介撮影 

 

 2025年4月開幕の大阪・関西万博をめぐり、参加国・地域が独自に設計・建設する「タイプA」パビリオンが当初予定していた56施設から、全体の1割超にあたる8施設が減り、48施設になったことがわかった。また48施設のうち、約3割にあたる16施設の建設事業者がいまだ決まっていない。着工したのは、12日時点で14施設にとどまる。 

 

【画像】万博会場で建設中のリング(大屋根)。パビリオンの建設は遅れ、間に合わせようと協会幹部が奔走している 

 

 万博は13日で開幕まで1年となる。朝日新聞は日本国際博覧会協会(万博協会)や大阪市などにタイプAパビリオンの建設状況を取材した。 

 

 タイプAは、1970年の大阪万博のアメリカ館やソ連館のように建物自体が展示物とされ、「万博の華」とも呼ばれる。施設数が減少すれば、万博協会が想定した万博の魅力が薄れる可能性がある。 

 

 万博協会は明らかにしていないが、万博では、昨年8月時点で60カ国がタイプAの出展を計画。北欧5カ国は共同で一つの建物をつくるため56施設が見込まれていた。 

 

 だが、人手不足などで参加国と建設事業者との交渉は難航。昨年7月にタイプAの建設の遅れが表面化した。その後、ブラジルなど3カ国は万博協会が代わりにプレハブ工法で建設し、建物に内外装だけを施す「タイプX」に変更。また、スロベニアなど4カ国は協会が建てた建物の一定区画を間借りする「タイプC」に。メキシコは財政事情で、昨年秋に万博への参加自体を取りやめ、タイプAは建設の遅れが発覚後、計8施設が減った。 

 

 万博協会は、タイプAに関するガイドラインで、10月中旬までに建設や外装を終え、来年1月中旬には内装なども仕上げるよう各国に求めている。しかし、タイプA建設の最初の手続きである「基本計画書」を大阪市に提出している施設は、12日時点で約40施設。残り10施設ほどが基本計画書を提出していないとみられる。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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