富士フイルムビジネスイノベーションとコニカミノルタが複合機やプリンターなどの事務機の業務提携に向けた協議を始めることを発表した。

ペーパーレス化による需要の減少に対応し、原材料や部品の調達、消耗品の開発、生産など幅広い分野で提携して競争力を強化する。

両社は合弁会社を設立し、部品調達を集約し、コスト削減を図る。

また、トナーの開発や生産についても提携を検討しているが、事務機本体については協議していない。

リコーと東芝テックも同様に、開発と生産を統合した新会社の設立を進めている。

（要約）

　富士フイルムビジネスイノベーション（ＢＩ、旧富士ゼロックス）とコニカミノルタは１５日、複合機やプリンターなど事務機の事業で業務提携に向けた協議を始めると発表した。ペーパーレス化で需要が減っており、原材料や部品の調達、消耗品の開発、生産など幅広い分野で提携し、競争力の強化を目指す。 

　原材料や部品の調達は、９月までに設立する合弁会社に集約する。富士フイルムＢＩが過半を出資する。１００～２００人規模の社員は、両社から出向させる。原材料や部品は性能の差が小さく、大量調達によるコスト削減が見込める。 

　両社は、印刷で使う消耗品のトナーでも開発、生産部門の提携を協議する。技術力の差が出る事務機本体の開発や生産、販売での連携は現状で想定していないという。 

　事務機業界では、リコーと東芝テックも、７月に開発、生産部門を統合した新会社を設立する準備を進めている。