( 162552 )  2024/04/23 01:59:43  
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日本銀行の植田総裁が円安による物価高への対応として金融政策の変更を検討しており、追加の利上げも可能性が高いと表明している。

これが円安是正のための措置で、市場では株価が下落する可能性が高まっている。

植田総裁は4月に利上げし、年内にもう1回の利上げもあり得るとの見方が出ている。

(要約)

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これ以上「円安」を放置できない(G20財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、会見する鈴木俊一財務相、日銀の植田和男総裁=左)/(C)共同通信社 

 

「また金利を上げるつもりなのか」──。日銀の植田総裁の発言に市場がざわついている。「追加利上げ宣言」と受け取られる発言を連発しているからだ。 

 

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 植田発言があったのは、米ワシントンで開かれた「G20財務相・中央銀行総裁会議」(18日)が終わった後の記者会見。円安進行に伴う物価高について「無視できない大きさになれば、金融政策の変更もありえる」と、もう一段の利上げを検討すると明らかにした。 

 

 さらに翌19日。ワシントンで講演し「基調的な物価の上昇がつづけば、(追加で)金利を引き上げる可能性が非常に高い」と明言している。 

 

 サプライズ好きだった黒田日銀と違って、植田日銀は市場と対話する手法を取っているだけに、2日つづけての「利上げ」発言は、メッセージの可能性がある。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。 

 

「植田総裁は、追加利上げに踏み切るつもりなのでしょう。これ以上、円安を放置できないのだと思う。本来、為替政策は日銀の所管外ですが、円安が物価高を引き起こしているだけに、利上げをして円安を是正するのでしょう。これまでは、円安は日本経済にプラスという声が強かったが、1ドル=154円まで円安が進み、さすがに経済人からも『円安がコスト高をもたらしている』と批判しはじめている状況です。実際、日本経済にとって円安は弊害が大きい。植田総裁が19日に講演した場所が、ピーターソン国際経済研究所だったのもポイントです。バイデン政権と関係が近い研究所だからです。日銀の利上げは、アメリカも了解しているのでしょう。植田日銀は、早ければ7月に利上げし、さらに年内にもう1回、金利を引き上げる可能性が高いと思います」 

 

■株価さらに下落か 

 

 現在、日米の金利差は約4%。円安を是正するためには、金利差を3%に縮める必要があるとされている。となると、植田日銀は、金利を1%上げる必要がある。利上げが行われれば、株価は下落する可能性が高い。 

 

「市場関係者は“金融緩和”と“円安”をはやしたて、株価を上げてきた。日銀が利上げに動き、円高が進めば、当然、株価は下がるでしょう」(斎藤満氏) 

 

 新NISAに踊らされている個人投資家も要警戒だ。 

 

 

 
 

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