( 163542 )  2024/04/25 16:41:42  
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大谷翔平選手がハワイの不動産を購入しようとしていることが注目されているが、SNSでは心配の声も上がっている。

ハワイは物価が高いため、観光地としてはおすすめできないとされている。

他のセレブもハワイに別荘を所有しており、大谷選手も同様に豪華な住宅開発に参加する予定。

建設費用の支払いや実際に住むかどうかは不明だが、経済的には問題ないと見られている。

(要約)

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AdobeStock 

 

 ドジャースの大谷翔平が、ハワイの不動産を購入していたことが注目を集めている。しかしSNSでは、「大谷翔平のイメージと違ってショック」「心配」といった趣旨の声もあがっている。今回も大谷が広告塔となったようだが、かつて「ブランドアンバサダー」として広告塔になっていた暗号資産交換所が2022年に破綻し、投資家から集団提訴されたこともあった。元プレジデント編集長で作家の小倉健一氏が解説するーー。 

 

 ANA(全日本空輸)とJAL(日本航空)は、ゴールデンウィークの期間(4月27日から5月6日)に予約された飛行機の予約状況を発表した。今年は去年よりも、特に海外へ行く人が増えているのだという。ANAでは国際線の予約が13.4%増え、19万3千人が予約した。JALでは9.4%増え、17万7千人が予約した。最近、日本のお金(円)の価値が急激に下がっているが、それでも去年のコロナの影響が少なくなった今、飛行機での旅行がとても人気になっているようだ。特にANAのハワイへの飛行機は、予約が過去最高に多く、コロナが始まる前の2019年と比べても20%増加している。国内線では、ANAの予約が前年比で8.3%増え、106万人が予約した。しかし、JALは去年よりもセールの規模を縮小したため8.3%減って82万人の予約にとどまった。 

 

 たしかに円安なのかもしれないが、もしあなたがアメリカに行くことは決めていて、アメリカのどこに行くかに悩んでいるなら、ハワイはおすすめできない観光地である。なぜなら、物価が高いからだ。 

 

 アメリカの主要都市の2023年第1四半期(1月1日~3月31日)と第2四半期(4月1日~6月30日)の消費者物価指数(カウンシル・フォー・コミュニティ・アンド・エコノミック・リサーチ=C2ER調べ)によれば、全米でもっとも高い都市に選ばれたのは、(第1四半期、第2四半期ともに)ニューヨーク市マンハッタン区で、2位はハワイ州ホノルル市だった。 

 

 さらに、高いのは、住宅で、Today's Homeowner(2023年11月5日、https://todayshomeowner.com/home-finances/guides/most-affordable-states-to-buy-home/)によれば、ハワイの不動産価格が平均してもっとも高かった。その理由として<ハワイの物価が高い理由はたくさんあるが、その最たるものは島であることだ。 

 

 

 建築資材を含むほとんどすべてのものは、ハワイに輸送されるか、空輸されなければならない。また、熱帯性気候のため、外国人投資家が不動産を購入するのに適した場所でもあり、それが住宅費を押し上げている>という。 

 

 そんなハワイであるが、アメリカのセレブが別荘を購入するケース 

 

 ジュリア・ロバーツがカウアイ島のノースショアに複数の不動産を購入、エアロスミスのスティーブン・タイラーも10年以上前にLLCを使ってマウイ島の海沿いの家を購入し、保護区に接するマーケナの土地に480万ドルを支払っている。マウイ島には、音楽界のレジェンドであるウィリー・ネルソンが家を持っている。他にもバラク・オバマ元大統領、METAのCEOであるマーク・ザッカーバーグ、マゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾスも、オラクルの創業者であるラリー・エリソンもハワイに家を所有している。 

 

<しかし、ハワイでのセレブリティの住宅購入をすべて追跡することは、不可能ではないにしても難しい。というのも、ほとんどの場合、正式な購入者は、弁護士やスターの資産管理者に登録された有限責任会社や信託だからだ>(米サイト「ハワイビジネスマガジン」2022年7月6日)というから、実際にはもっと多くのセレブたちがハワイに別荘を持っている可能性がある。 

 

 今、大谷翔平選手が、ハワイのマウナケア・リゾート内の新しいゲーテッド・コミュニティ、ハプナ・エステートに、オーシャンビューの約5,000平方フィートの家を設計・建設する予定だという。このニュースは、ウェブサイト『Sportskeeda』が最初に報じたもので、後追いで、著名な米経済メディア「ウォール・ストリート・ジャーナル」が、大谷選手の不動産購入の詳細を報じている。 

 

<アロハ・パートナーズと呼ばれるグループが、2022年初頭に大谷のチームをデベロッパーに紹介し、ここ数年で契約がまとまったと、この取り決めに詳しい関係者は語った。大谷選手は知名度の高いエンドースメント契約を結んでいるが、今回の契約は、アスリートの名前がマーケティングやプロモーションに使用される、より「名前、イメージ、肖像権」的な契約である、と関係者は語った>(同紙・4月17日) 

 

 この報道に対して、大谷選手は<私は最近、この新しい開発地区に自分の土地を選び、近い将来、そこにこれから何年も楽しめるマイホームを建てるつもりです>と声明を発表している。どうやらこの報道は事実のようだ。 

 

マウナケア・リゾートは1965年にオープンし、現在ではナショナル・トラスト・フォー・ヒストリック・プリザベーションのヒストリック・ホテル・オブ・アメリカのひとつに数えられている。 

 

 

 元々は著名な自然保護活動家であるローランス・ロックフェラーによって開発され、世界的に有名な建築事務所スキッドモア・オーイングズ・アンド・メリルによって設計された。ハプナエステートのホームページ(https://maunakealiving.com/)には、大谷選手が自身の写真と共に、以下のコメントを寄せている。 

 

大谷翔平です。 

アイ・ラブ・ハワイ 

私にとってハワイは、太平洋の文化が融合した美しい場所です。 

ハワイ島の美しさが大好きです。 

マウナケア・リゾートのハプナ・エステートで、私は自分だけの楽園を見つけた 

2つの完璧なビーチ 

2つの素晴らしいゴルフコース・・・その他もろもろ 

私は自分の家を選び......ここに冬の家を建てている。 

ここは特別な場所 

もうすぐ我が家と呼べる場所だ。 

 

 もう、ここまでくると、本人の肉声とはかけ離れている印象だ。ただのコマーシャル色が強く、大谷選手は完全なる広告塔だ。実際に大谷選手が住むのかも怪しいものだと感じてしまう。同サイトによれば、住宅(一戸建て)の価格は、1,700万~2,200万ドル(2024年4月23日現在の相場は、26億~34億円程度)で、一部の邸宅を4分の1ずつ共有する場合の価格は、475万~590万ドル(7億~9億円程度)だ。一部報道によれば、大谷選手の住宅は1730万ドル(約26億円)になると予想されている。 

 

 同サイトには、<海抜500フィート以上の高台に14棟のエステートレジデンスが建ち、40マイル以上にわたる海岸線の眺望が楽しめるザ・ヴィスタ・アット・マウナケア・リゾートは、コハラ・コーストで最も高級な住所になる。1区画平均1エーカー(約100坪)以上の広大な敷地に、世界的に有名な建築家トム・クンディグが、大谷翔平選手の自宅を含む最初の4邸を設計しました。これらの息をのむような邸宅は、一戸建てを丸ごと所有することも、一部の邸宅を4分の1ずつ共有することも可能です>という案内文があった。 

 

 

 大谷選手の通訳であった水原一平氏がカリフォルニアの違法ブックメーカーとのギャンブルの借金返済のために大谷選手から1600万ドル(約24億円)を盗んだばかりであるが、その盗まれた金額とほぼ同額以上の別荘を購入したことになる。ただ、広告色の強いプロジェクトなので、どこまで大谷選手が建設費用等を負担し、実際に住むかは不明だ。買ったことにしておいて、直前に転売してしまう契約の可能性もある。 

 

 ただ、24億円を通訳に盗まれてそのお金が返ってくることは絶望的であったり、この高級住宅の全額を支払っていたとしても、大谷選手の支払い能力に疑問を持つ必要はないだろう。大谷選手は、LAドジャースと7億ドル(約108億円)の契約を結んだ(スポーツ史上最大の契約であり、サッカーの伝説的選手リオネル・メッシがFCバルセロナと結んだ6億7400万ドルを上回る)。さらにこの年俸に多くのCM契約が加わるということだ。これだけお金を持っていれば、ハワイの物価高など気にすることもないのだろう。 

 

小倉健一 

 

 

 
 

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