( 163841 ) 2024/04/26 14:50:15 0 00 迷いクジラの「淀ちゃん」の死骸の引航のための作業(2023年1月18日、大阪市此花区で、本社ヘリから)=川崎公太撮影
昨年1月に大阪湾に迷い込んだクジラの死骸処理費が大阪市の試算の2倍以上に膨らんだ問題で、市監査委員が、多額の不要な支出が疑われるとして、委託業者との契約の詳細を調査するよう横山英幸市長に勧告する方針を固めたことがわかった。 「淀ちゃん」と呼ばれたクジラは昨年1月13日、淀川河口付近で死んでいるのが確認された。市大阪港湾局は、市内の海運会社に死骸の海洋投棄を依頼。同社は6日後、死骸を積み込んだ土砂運搬船を別の船で引っ張り、紀伊水道沖に投下した。処理費について、同局は同年3月初めに3774万円と試算したが、同社との交渉を経て8063万円に引き上げ、それに近い8019万円を支払った。 市監査委員は、今年2月に市民グループからの住民監査請求を受けて経緯を調査。関係者によると、処理費のうち 曳船えいせん 作業費などについて、不要な支出が盛り込まれている疑いがあることがわかったという。 市監査委員は、同局で契約を担当する経営改革課長が昨年3月、市の試算額を積算根拠なく8000万円に引き上げるよう局長ら幹部にメールで進言していたことも確認。同局からは金額の積算根拠を示す資料は提出されず、8000万円ありきで交渉されてきた疑いがあると判断し、横山市長に対し、第三者機関などで調べることを26日にも勧告する見通しだ。
クジラの処理費の問題を巡り、大阪市の横山英幸市長は、弁護士でつくる独自の調査チームを発足させる方針を固めた。市契約管財局は2月から契約の妥当性について調査しているが、委託業者と市大阪港湾局との関係性などを掘り下げて調べる必要があると判断した。
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