( 163874 )  2024/04/26 15:30:52  
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自民党内での解散権の使い方が慎重でないと、総理自身も傷つく可能性がある。

地方選挙では、公明党が影響を受け、大阪や和歌山では落選が予想される。

福岡でも保守分裂が起きており、自民党内で内紛が生じている。

与党が大敗する可能性が高まり、政権維持には野党との連立が必要になるかもしれない。

政界再編も考えられる状況。

岸田首相は責任を取って辞任する可能性が高い。

与党である自民党は逆転勝利を目指しているが、現状は厳しい。

(要約)

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Photo by gettyimages 

 

 「伝家の宝刀」とも呼ばれる解散権。しかし扱い方を間違えば、その刃は総理自身も傷つけることになる。多少議席が減ろうが構わない─そんな身勝手な解散戦略が、「自民党崩壊」の引き金になる。 

 

【当落予想】落選する議員の全実名(西日本編)はこちら…! 

 

 前編記事『【完全予測】落選する「裏ガネ議員」全実名を大公開…! 岸田の「6月ヤケクソ解散」で自民党がボロ負けする【東日本編】』より引き続き、選挙予測を見ていく。 

 

大阪14~16区 

 

 裏ガネ問題では自民党と一線を画した公明党だが、悪影響は避けられない。関西では日本維新の会の勢いに押され、大阪では軒並み落選が予想される。 

 

 「北側一雄元幹事長は定年の内規で地盤の16区を、参院議員の山本香苗に譲ったが、現時点で維新、立憲の候補に引き離されて3番手(立憲調査)。元幹事長の地盤でもこの有り様なので、他の選挙区は推して知るべしです」(地元記者) 

 

 和歌山2区では、離党処分となった世耕弘成が、二階に対して「国盗り」を仕掛けると見られる。 

 

 「総理を目指すと公言する世耕はこれまでも衆院への『鞍替え』を画策してきましたが、二階が居座っていたため、それができなかった。でも離党したことで堂々と出馬できる。二階の後継として有力視されている三男の伸康氏と直接対決になると見られています。 

 

 和歌山にキャンパスを構える近畿大学の理事長である世耕は資金力と動員力が圧倒的。しかし二階の息のかかった地元組織をひっくり返すのは容易ではなく、激戦が予想されます」(元二階派議員) 

 

 福岡4区は保守分裂になって共倒れになりそうだ。地元で覇権を争ってきた麻生太郎と武田良太の代理戦争が勃発する。 

 

 「自民党現職で、武田が推す宮内秀樹は小選挙区で4連勝しており退く理由はない。ところが、自民党県議の吉松源昭が出馬を表明。麻生が武田の勢力を削ぐために仕掛けたとされています。麻生が今回の処分で武田に『党員資格停止処分』を下そうとしたほど、両者の仲は険悪。維新の阿部弘樹が漁夫の利を得るのではないかと言われています」(地元関係者) 

 

 

写真:現代ビジネス 

 

 これらの情勢を総合するとどうなるか。次の「各党の予想獲得議席数」をご覧いただきたい。角谷氏、青山氏、本誌のいずれの予測も、与党が大敗し、自公が過半数を割り込む数字となっている。こうなれば自民党が政権を維持するには、野党を政権に抱き込むしかない。 

 

 「過半数の233議席を獲得するには、国民民主の10~13議席を加えるだけでは足りず、約50議席取ると見られる維新との連立が必要になります。 

 

 しかし、大阪などで維新に議席を奪われる公明党が維新との連立を拒むのは避けられない。公明党が与党から外れ、政界再編となる可能性もあります」(自民党関係者) 

 

 いくら勢いが衰えたとはいえ、自民党が公明党・創価学会票を簡単に手放すとは考えづらい。となると自民党としては、公明党をどう懐柔するかがポイントになる。 

 

 「維新と公明党、両方に太いパイプを持っているのは、前総理の菅義偉をおいて他にいません。予測通り自民党が大きく議席を減らした場合、菅が党内で主導権を握ることになるでしょう」(同前) 

 

 もちろん与党過半数割れとなれば、岸田は責任をとって辞任せざるを得ない。総裁の座から追い落とし、一度は叩き潰したはずの相手である菅に、再び屈服することになる。 

 

 解散してもしなくても、退場は決まっている。すでに岸田はレームダックなのだ。 (文中敬称略) 

 

 「週刊現代」2024年4月27日・5月4日合併号より 

 

 【東日本編】はこちら『【完全予測】落選する「裏ガネ議員」全実名を大公開…! 岸田の「6月ヤケクソ解散」で自民党がボロ負けする』 

 

週刊現代(講談社) 

 

 

 
 

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