( 166727 )  2024/05/04 01:48:20  
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北陸新幹線金沢―敦賀間の延伸開業により新快速が導入され、特急「サンダーバード」乗車客が新快速を利用する動きが広がっている。

新快速は特急料金不要であり、福井―大阪間の移動コストを抑えられるため人気がある。

新幹線延伸により所要時間は短縮され、在来線特急の利用者数も増加しているが、サンダーバードの値上げもあり、新快速の利用が増えつつある。

(要約)

( 166729 )  2024/05/04 01:48:20  
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新幹線からの乗り換え客が見られる敦賀駅発着の新快速(福井県敦賀市で) 

 

 北陸新幹線金沢―敦賀間の延伸開業を受け、新快速と新幹線を乗り継いで関西と北陸を行き来する動きが広がっている。延伸前は特急「サンダーバード」に乗るだけで済んだが、敦賀駅で乗り換えが必要になった上に運賃も値上げされており、特急料金不要の新快速の利用が増えているようだ。(高山智仁、浜崎春香) 

 

敦賀駅に到着した東京からの一番列車「かがやき501号」(3月16日午前9時34分) 

 

 JR西日本によると、新幹線延伸に伴い、福井―大阪間の所要時間は、新幹線とサンダーバードを乗り継いで最速1時間44分となり、3分短縮された。3月の在来線特急の利用者数は前年同月比4%増、北陸新幹線は12%増だった。 

 

 一方で、サンダーバードには自由席がなく、福井―大阪間を指定席で移動すると7290円が必要で、延伸前より1150円値上げされた。 

 

 JR西は、値上げの影響を抑えようと、事前にウェブサイトで予約すれば値引きされる企画乗車券を導入している。しかし、座席数が限定され、直前の予約では適用されないため、利用は限定的だ。 

 

 そのような中、注目されつつあるのが新快速だ。大阪から新快速で敦賀まで乗車し、新幹線で指定席を使っても福井まで5810円で、敦賀駅までサンダーバードに乗る場合より1480円安くなる。自由席なら2010円安い5280円に抑えられる。 

 

 敦賀駅を発着する新快速はそれぞれ、日中を中心に1時間あたり1本程度。大阪―敦賀間は新快速で2時間~2時間10分程度で、サンダーバードより40~50分ほど時間がかかる。新快速利用は、時間に余裕がある乗客の選択肢となっている。 

 

 富山、新潟両県の旅行からの帰路で新幹線から新快速に乗り継いだ大津市の会社員(52)は「新幹線開業前なら、サンダーバードで京都駅まで乗車して大津に引き返すルートが楽で速かったが、敦賀で乗り換えが必要になり、特急と新快速の時間も大きくは変わらないので、安い方がいい」と語った。 

 

 大阪への旅行で新幹線から敦賀駅で新快速に乗り換えた石川県七尾市の会社員(37)は「敦賀駅での乗り換え時間が20分弱あって特急より余裕を持って乗り換えられる」と話す。同様に大阪に向かった横浜市の大学講師男性(71)は「急がなければ所要時間も気にならないレベルだ。段違いに安いのはありがたい」と頬を緩ませた。 

 

 JR西の担当者は「特急と新快速では運行本数や所要時間、車内設備が異なる。利用客の都合に合う列車を選んでほしい」とする。 

 

 

 
 

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