( 169055 ) 2024/05/11 01:25:37 0 00 土日出勤の場合、通勤ラッシュは避けられるが…(イメージ)
世の中には平日に働く仕事がある一方で、週末や祝祭日に働く仕事もある。“平日が休み”となることにはメリットもあるが、もちろんデメリットもある。「平日休み」の人たちの休日事情に迫った。
【データで分析】土日勤務が多い職業。医療・教員・販売員・接客業…の就業実態
マンション販売会社で働くYさん(40代/男性)は、20代の頃から一貫して土日出勤だが、それを上手に利用して楽しい休日ライフを送っている。
「マンションの販売現場は平日、休日を問わず稼働していますが、来客が多いのは圧倒的に休日。天気が悪ければ、平日はまったく客が来ないこともありますが、休日は予約でパンパンなうえに、飛び込みで来る客もいるので、スタッフは総動員態勢です。
休みの日の過ごし方は、よくゴルフしてますね。平日はプレーフィーが安いですし、行き帰りの渋滞もない。ゴルフ場も空いていて、待ち時間なく好きな時間に回れますし、前がつかえたり、後ろから急かされたりすることもありません」
百貨店で働くKさん(40代/女性)も、平日休みライフをたっぷりエンジョイしている。
「最初は人が遊んでいる時に仕事をするのはイヤでしたが、すぐに慣れました。年末年始に出勤すれば手当が付きますし、旅行は世の中が仕事モードになってからゆっくり行けばいい。GWや年末年始と比べれば、ホテルや飛行機の料金は半分以下ですから、ピークの時期に行くなんて馬鹿馬鹿しくて。GWや年末年始に率先して勤務する人もいるほどです」
塾講師のNさん(30代/男性)は、仕事選びの絶対的な条件が「平日休み」だったという。
「とにかく映画が好きで、平日に映画が見たいという理由だけで今の仕事をしています。平日に満席になるような映画はまずありませんし、色々な平日割を用意している映画館も多い。空いている映画館で見たいというのもあります。その他、美容院の予約も取りやすいですし、ショッピングに行っても空いています。土日は通勤ラッシュもないですし、ストレスのない生活が送れています」
ただ、物事にはメリットがあれば必ずデメリットもある。前出・マンション販売会社に勤務するYさんはいう。
「今はまだいいですが、子供が生まれたら大変かも、とは思います。週末に『どこか連れて行って』と言われてもなかなか応えられないでしょうし、運動会のような学校行事も参加は難しいかもしれません。我々の業界は土日がヒマになることなどあり得ないので、無理やり休むしかないですが、それが出来るかどうか」
前出・百貨店勤務のKさんの悩みも深刻だ。
「30代の頃に何人か付き合った男性がいましたが、デートはいつも夜に会って食事するだけ。なかなか休みが合わず、日中にデート出来ないので、すれ違いで自然消滅するパターンばかりですね」
自ら平日休みの仕事を選んだ、前出・塾講師のNさんにも、それなりに悩みはある。
「音楽フェスやイベント、お祭りなど、楽しそうなことはだいたい週末。あらゆるイベントに行けないのはフラストレーションを感じます。結婚式の招待を立て続けに断ったら、学生時代の友人のLINEグループから外されたことがありました。平日休みの仕事に就くと、人と疎遠になりがちです」
そして3人が声を揃えて言うデメリットが、自分が休みの日に連絡が来ることだ。
「ダントツに鬱陶しいのは、こちらが休みの日に仕事の連絡が来ることです。社員が一斉に休みというわけではないので、私が休みだと知らずにクライアントが連絡してきたり、突発事項に対応しなくてはいけなかったり、休んだ気にならないことはしょっちゅうです」(Yさん)
「休みの日に『ごめん、ちょっといいかな』という電話が同僚や上司から掛かってくることはしょっちゅう。会社から携帯を持たされていて、休みの日も電源は入れっぱなしです。内容は大したことではありませんが、休みの日に突然、仕事モードにさせられるのは本当にイヤです」(Kさん)
「休みの日に突然、『今日、出られないか』という連絡が入ることが年に数回あります。土日が休みの仕事だったら、土日に『今日、出勤してくれ』とはなかなか言われませんよね? けど平日休みだと、なぜかそれがOKになってしまう。ホント最悪です」(Nさん)
働き方改革と言われて久しいが、「平日休み」の人も働き方改革を欲している。(了)
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