( 170603 )  2024/05/15 16:00:58  
00

ライザップグループが手掛ける小型のジム「チョコザップ」が高速道路のパーキングエリアに初出店した。

ライザップは、急成長と多角化を遂げる中で、高速道路への出店を含む新たな展開に挑戦している。

今後は店舗数の拡大やトレーニング以外のサービスを強化しながら、リスクを避けつつ成長を続けることが重要とされている。

(要約)

( 170605 )  2024/05/15 16:00:58  
00

10日にオープンした「チョコザップ日本平PA(上り)店」 

 

ライザップグループが手掛ける小型のジム「チョコザップ」が初めて高速道路のパーキングエリアに出店します。「チョコザップ」の店舗数はこの1年半ほどで1300店舗以上に急拡大し、一部店舗ではトレーニング以外のサービスも展開しています。急成長や多角化にリスクはないのでしょうか。 

 

 

静岡県にある東名高速道路日本平パーキングエリア(上り)に10日、ライザップが運営する小型のジム「チョコザップ」が出店しました。店内にはフィットネスマシーンがずらりと並び、街中の店舗と同じく24時間営業でいつでも利用できます。さらに、マッサージチェアを2台備えているほか、ゴルフの練習ブースで気分転換を図ることもできます。 

 

果たして高速道路への出店に勝算はあるのでしょうか? ライザップグループの瀬戸健社長を直撃しました。 

 

「ドライバーがパーキングエリアに来て筋トレをして走り去る。そういう人がいるんですか?」(豊島晋作キャスター) 

 

「実際いる。自信がある」(瀬戸社長) 

 

この出店に向け手を組んだのが、高速道路を管理、運営する「ネクスコ中日本」です。その狙いは? 

 

「特にトラックドライバーはトラックの中で休むパターンが多い。そういう人に休んでリフレッシュしてもらい、また運転してほしい」(SA・PAの管理運営「中日本エクシス」山田誠司取締役) 

 

通常の店舗とは異なり、「チョコザップ日本平PA(上り)店」では会員以外でも1回880円で利用可能です(8月9日までは550円)。一般ドライバーだけでなく、いわゆる物流2024年問題で休憩時間の確保が求められるようになった長距離のトラックドライバーの利用も見込んでいます。 

 

体験利用したドライバーは「こんな感じでPAで動いたりできないから、体を動かせるのはちょうどいい」と話します。 

 

ライザップグループの瀬戸健社長 

 

普段着のまま気軽に通えるコンビニジムとして打ち出した「チョコザップ」。事業開始1年半ほどで1300店舗以上に。会員数は112万人に達するなど急成長しています。 

 

チョコザップが強みにしているのが無人店舗です。 

 

「完全無人(の店舗)。例えばAI活用して遠隔で監視センターが異常検知して適切なアクションを取る」(瀬戸社長) 

 

チョコザップではスタッフはおらず、基本的には無人での運営。そのため今回オープンする店舗にも「上を見てもらうとたくさんのカメラがついていることがわかる」(ライザップ・チョコザップ事業責任者の村橋和樹取締役)。 

 

人が倒れたなどAIが自動で判別し警告を発する仕組みで、その警告を受け本社や監視センターが指示。近くのライザップの店舗などからスタッフが急行します。また、清掃員の代わりに客からフレンドリー会員というものを募り、掃除などを行うと割引される制度を導入しています。 

 

人手不足が社会問題となる中、無人化の徹底で今月中には全ての都道府県への出店を達成します。 

 

店舗数の拡大とともに今力を入れているのが、トレーニング以外のサービスの拡充です。 

 

「チョコザップでは今、何ができるんですか?」(豊島キャスター) 

 

「セルフエステ、セルフネイル、セルフホワイトニング、ランドリーサービス、カラオケ、ピラティス」(瀬戸社長) 

 

「ちょっとやりすぎではないですか?」(豊島キャスター) 

 

「いやいやいや」(瀬戸社長) 

 

 

ライザップグループはかつて多角化を進めるも大きな赤字を計上することに 

 

都内にある店舗では、トレーニングマシーンが並ぶ中、奥にはカラオケボックスがありました。さらにはセルフでネイルや脱毛ができる機器、ランドリーがある店舗も。10以上のトレーニング以外のサービスを提供し、追加の費用はかかりません。 

 

「カラオケあるからちょっと寄ろうかなと。自分のやりたいことがあれば来る理由」(カラオケ利用客) 

 

「特にこのランドリーには驚いて、ちょうど時間もうまく使えるので便利」(ランドリー利用客) 

 

一方、多角化にはリスクもあります。 

 

かつてライザップは企業買収による事業の多角化に乗り出した時期がありました。2017年にはアパレル販売のジーンズメイトを、翌年にはゲームソフトやCDの販売買取のワンダーコーポレーションやフリーペーパー事業を行うサンケイリビング新聞社などを買収。しかし、その急速な拡大路線の中、参加企業の再建がうまくいかず、2019年3月期には194億円の赤字を計上する事態になりました。 

 

多角化で拡大しているチョコザップ。今後は? 

 

「いったんまずわれわれも1500店舗を達成して品質の向上というのはしっかりやっていきたい」(瀬戸社長) 

 

「過去に急拡大して踊り場に入った教訓は今回生きているのか?」(豊島キャスター) 

 

「それはある。アクセル踏んだり少しブレーキというか。運転もやはりスピードを出しすぎれば事故に遭う確率が高まってしまう」(瀬戸社長) 

 

※ワールドビジネスサテライト 

 

 

 
 

IMAGE