( 173173 )  2024/05/23 00:05:25  
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静岡地裁で開かれている「袴田事件」の再審で、検察が袴田巌さんに死刑を求刑しました。

事件は半世紀以上前に起きた一家4人殺害事件で、袴田さんは無実を主張しています。

袴田さんは過酷な取り調べを受け、自白した後に死刑を宣告されました。

昨年、東京高裁が捜査機関の証拠ねつ造の可能性を指摘し、裁判がやり直しとなりました。

検察は袴田さんに対する死刑を求めましたが、弁護側は無罪を主張しています。

(要約)

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静岡地裁で開かれている、いわゆる「袴田事件」の再審=やり直しの裁判で、きょう、検察は袴田巖さんに死刑を求刑しました。静岡地裁前から中継でお伝えします。 

 

「死刑」という言葉を検察が発した瞬間、法廷内はざわつき、支援者からは「おかしいだろ!」などと非難の声も聞かれました。半世紀以上前の事件について争う裁判で、袴田巌さんは改めて死刑求刑を受けた形です。 

 

袴田巖さんの姉 ひで子さん 

「巖の裁判ですので、巖は今は話はできないから、巖に代わって巖の言いたいことを申し上げるつもり」 

 

1966年、静岡県の旧清水市で一家4人を殺害したとして逮捕された袴田巖さん。無実を訴える袴田さんに、警察は連日、長時間にわたって過酷な取り調べを行いました。 

 

取調官(取り調べ時の音声) 

「お前は4人も殺しただぞ。お前が殺した4人にな、謝れ、謝れ、お前。お前は4人殺した犯人だぞ。しかも、殺して火をつけた。お前が流した涙を墓前へ持って行ってやるよ。お前が流した涙を墓前に持って行って、袴田がこんなふうに泣いてますよと言ってやるよ」 

 

逮捕から20日後、袴田さんは犯行を自白。裁判では再び無罪を訴えるも死刑が確定しました。 

 

事件から57年が経った去年3月、東京高裁は捜査機関によって証拠がねつ造された可能性に言及し、裁判のやり直しを決定。体調などを理由に出廷が免除された袴田さんが不在のまま、静岡地裁でやり直し裁判が続いていました。 

 

きょう午前から開かれている15回目の公判で被害者遺族による書面での意見陳述があり、「尊い命を奪われた被害者がいることを忘れないでほしい」と検察側が読み上げました。 

 

そのうえで、検察側は「被害者4人の将来を一瞬にして奪った犯行の結果は極めて重大。強固な殺意に基づいた極めて冷酷で残忍なもの。被害者4人や遺族の無念は計り知れない」として、淡々とした口調で死刑を求めました。 

 

検察の論告を受け、弁護側は「検察側は、またえん罪事件をつくろうとしている」として改めて無罪を求めました。 

 

TBSテレビ 

 

 

 
 

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