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東京都知事選挙に立候補する立憲民主党の蓮舫氏が、日本共産党の全面支援を受けている。

蓮舫氏の出馬に賛同する声が多い一方で、批判的な意見もある。

蓮舫氏は公約の内容や具体的な施策についてまだ明らかにしておらず、「反自民党、非小池都政」を掲げている。

蓮舫氏が共産党の支援を受ける理由は、共産党が有力な候補者を独自に立てることが難しく、野党共闘で連携を重視しているからだとされている。

一方で、蓮舫氏の言動や姿勢に対する批判も根強く、公約や具体的な政策提言が待たれている。

(要約)

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蓮舫氏 

 

 7月7日に投開票が行われる東京都知事選挙は、現在25人以上が出馬の意向を表明している。立候補表明者はさらに増えそうだが、最も注目されているのは5月27日に出馬を表明した立憲民主党の参議院議員・蓮舫氏(56)だろう。無所属での立候補を宣言したその日、早くも日本共産党は全面支援を表明した。 

 

【写真をみる】「これって蓮舫さんは知ってるの?」 “未発表のはずの公約”がしれっと書かれたビラをなぜか共産党が作成 

 

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「反自民党政治」「非小池都政」を掲げた蓮舫氏の出馬会見を受けて、日本共産党中央委員会書記局長で参議院議員の小池晃氏(63)は会見でこう語った。 

 

小池:来たるべき東京都知事選挙に蓮舫さんが立候補、出馬表明を行いました。日本共産党としては最強・最良の候補者が名乗りを上げてくれたということで、全面的に歓迎し、勝利に向けて全力を尽くしたいと思っています。今日の午前中の常任幹部会でも、全力を挙げて支援するとことを確認いたしました。 

 

 いきなり党を挙げての全面協力――。確かに蓮舫氏は出馬会見で「自民党政治を終わらせるために、一人でも多くの人の支援が必要。“反自民、非小池都政”のオール東京で戦いたい」とは言っていたけれど、水面下では共産党と話し合っていたということなのか。これに少々違和感を覚えた人も少なくないのではないか。日本共産党の元参院議員で党政策委員長を務めた政治評論家の筆坂秀世氏に聞いた。 

 

筆坂:私も大丈夫か? と思いましたよ。「最強・最良の候補者」なんてお気楽に言っていたけれど、日本共産党にあそこまで持ち上げられたらかえって引いてしまうところが出てくる可能性もある。野党がまとまらなくなることにもなりかねません。小池君にはそんな懸念はないのかもしれませんが。 

 

 実際、立憲民主党を支援する連合の芳野友子会長(58)は「共産党とは考え方が全く違う」と指摘し、小池都知事の支援を検討している。さらに、国民民主の榛葉賀津也幹事長(57)は「共産と堂々と連携する人は応援できない」と突き放した。なぜ共産党は蓮舫氏の全面バックアップに踏み切ったのか。 

 

 

筆坂:共産党は有名な候補者を独自に立てられないからです。単独では戦うこともできないし、これまで野党共闘と言いつつ共産党だけ除かれたことさえある。蓮舫さんは名前が通っていますし、立憲民主党と共闘することでパイプもできる。譲歩しながらも共闘できることが重要なのです。 

 

 いつも主義・主張を通す共産党らしくない。 

 

筆坂:革命なんて本気で考える人がいますか? 私が参議院議員だった時ですらそうだったのですから、今どき党内に本気で革命を考える人なんているわけがない。野党共闘できるのなら、そりゃ共産党は何にだって賛成しますよ。 

 

 前回(2020年)の都知事選で立民と共産党が推した宇都宮健児氏(77)は84万4151票を獲得するも次点に終わった。再選を決めた小池氏は366万1471票で、その差はあまりにも大きい。蓮舫氏は共産党の支援を歓迎しているのだろうか。 

 

筆坂:22年の参院選東京選挙区で、共産党の山添拓議員(39)は68万5224票を獲得し、3位で再選しています。共産党が東京で持っている票は50~60万票といったところでしょう。ちなみに、この選挙で4位だったのが蓮舫さん(67万339票)でした。彼女だって50万票以上が上乗せできるなら、嫌とは言えないでしょう。もちろん、共産党とあまりべったりすることもないでしょうが。 

 

 もっとも、SNSではその蓮舫氏に批判的な声も少なくない。 

 

《蓮舫が建設的なことを言った記憶がない》 

《蓮舫より小池が遥かにマシに見える。》 

《批判しか出来ない蓮舫。二位じゃだめなんですか? 》 

 

筆坂:やっぱり、彼女はしゃべり方が刺々しいですからね。国会で「レンポウさん」と呼ばれて、にべもなく「蓮舫です!」と訂正したり。 

 

 18年11月5日の参議院予算委員会でのことだ。自民党の桜田義孝五輪相(74)が蓮舫氏からの質問に答えた際、「レンポウさんの言うとおり検討してみたいと思っております」と答弁。即座に彼女は「蓮舫です! 次に、検討したかどうかというのは……」と続けた。 

 

筆坂:ああいう時、「検討していただけるとのこと、ありがとうございます。けれど桜田先生、お言葉ですけど私の名前はレンポウではないんですよ」といった言い方だってできるわけですよ。笑いを取ったっていい。余裕のある発言ができないところが刺々しく感じてしまうし、批判ばかり言っているようにも聞こえてしまう。彼女自身は否定しているようですが、あの言い方では批判ばかりが印象に残ってしまう。出馬表明の時も小池都知事の8年前の公約が実行されていないと指摘していましたが、彼女自身は未だに公約を発表していませんし。 

 

 6月2日、蓮舫氏は自身の公約について「どんどんブラッシュアップしているところです。全体像を示すのは、現職の方(小池百合子都知事)がもし出られるのなら、同じくらいの時期にしたい」と語っている。 

 

筆坂:まるで小池都知事の公約を批判するために待っているように思われてしまう。首長選挙は批判ばかりでは戦えません。自分が当選したら何をどうするかが重要であって、現職の小池知事と戦うのなら大風呂敷を広げるくらいでないと勝てませんよ。 

 

デイリー新潮編集部 

 

新潮社 

 

 

 
 

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