( 178693 )  2024/06/08 16:07:46  
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堀江貴文氏は、自身が不動産投資に関心がなく、ノマド生活を送っていることから、マイホームを購入することに対して否定的な考えを持っていることを説明している。

彼はマイホームを持つことでの大きな負担やリスクを指摘し、特に若者たちがマイホームや所有物に執着することに疑問を投げかけている。

また、将来的には空き家問題が深刻になる可能性を指摘し、家賃がタダになる時代が訪れることを予測している。

(要約)

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写真はイメージです Photo:PIXTA 

 

 ローンを組んでマイホームを購入するか、一生賃貸派でいるかは、ネット上でもしばしば意見がわかれる話題だ。あらゆるメディアで忖度せずに意見を発信するホリエモンこと堀江貴文氏は、多くの人が目標とする「夢のマイホーム」について、どのように感じているのか。※本稿は、堀江貴文『疑う力 「常識」の99%はウソである』(宝島SUGOI文庫)の一部を抜粋・編集したものです。 

 

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● 別荘を買う神経が 理解できない 

 

 僕はかつて六本木ヒルズの賃貸マンションで暮らしていた。 

 

 逮捕・収監を理由に追い出されたことをきっかけに、2014年からホテルや友人宅を泊まり歩くノマド生活を始めた。不動産投資にはまったく関心がないし、特定の居住地はない。 

 

 そのおかげで僕のライフスタイルは最適化された。「連日のようにラグジュアリーホテルに泊まっていたら、出費がすごいんじゃないか」と心配する人もいるかもしれないが、六本木ヒルズで家を借りるコストと比較すれば、大して変わらない。 

 

 定住をやめたことによって、余計な荷物を処分できたことも大きなメリットだ。現在、僕が所有する荷物は、服とスマートフォンくらいしかない。 

 

 仕事や原稿書きはiPhoneで完結するため、パソコンも要らなくなった。冷蔵庫はホテルにあるし、洗濯はホテルのクリーニングサービスに頼んでいる。 

 

 マンション住まいだった頃は大量のマンガをコレクションしていたが、マンガはKindleに一本化して紙の本はすべて処分した。当然、本棚なんて必要ない。服はファッションレンタルを使ったり、ワンシーズン着たらだいたい捨ててしまう。手元に置いておく必要がない荷物は、トランクルームに放りこんでおけばいい。 

 

 自炊したくなったら、自分が経営する「WAGYUMAFIA」で肉をさばいて料理を振る舞う。キッチン付きの宿に泊まるのもいい。Uber(配車アプリ)を使ったりタクシーに乗ったり、カーシェアリングを利用すれば、駐車場も必要ない。もち家だろうが賃貸マンションだろうがホテル暮らしだろうが、シェアリングサービスを使えばだいたいのことができる。 

 

 「ハワイや沖縄、軽井沢に別荘をもちたい」という願望も僕にはない。別荘に出かけてのんびりバカンスを楽しむなんて、せいぜい年間で10日程度だろう。稼働率が低すぎる。 

 

 たったそれだけのために、わざわざ別荘を買う神経が理解できない。1泊30万円のスイートルームでも借りたほうが、よほど安上がりだ。 

 

 

● 立派な家が余りまくる 時代がやってくる 

 

 そんな説明をいくらしても、世の中のサラリーマンの多くが「マイホーム」を買いたがる。年収が1000万円にも遠く及ばないのに、30年ローンとか35年ローンを平気で組んで何千万円の借金を背負いこむとは、狂気の沙汰だ。 

 

 配偶者と子ども2人の4人家族を想定して3LDKの家を買ったあと、不倫で家庭が崩壊して一人ぼっちになってしまう可能性だってある。東京にマンションを買ってバカ高い借金を返しながら、地方で単身赴任するなんていう生き方も理解不能だ。家をもてば、ローンとは別にあちこちの修繕費用も発生する。 

 

 定年まで健康で働き続けられる保証なんて何一つないし、大病をして離職したりリストラに遭って失職することだってある。未来予想図なんて誰にもわからないのに、よくもまあ何千万円ものローンを組めるものだ。 

 

 居酒屋で一杯やるときには、会計が3000円を超えるかどうかでビクビクしたり、1円単位まで割り勘するほどドケチなのに、何千万円もの借金をすることには躊躇しない。狂っているとしか思えない。 

 

 それに日本は地震大国だ。東北では、新築したばかりのマイホームが地震や津波で破壊される事例が続出した。 

 

 「そんなときのために地震保険に入っているのだ」と反論する人もいるだろうが、もし首都直下型地震が起きれば、保険会社はデフォルト(債務不履行)に陥って保険金なんて払えなくなる。そうなれば莫大なローンだけが残る。 

 

 もち家についてネガティブな話をすると、「今のうちに家を買っておかなければ、年金暮らしになったとき路頭に迷う」「高齢者は家を貸してもらえなくなる」と、決まって反論してくる人がいる。 

 

 これは不動産会社の営業マンが煽る不安ビジネスの受け売りだ。こんな説明を鵜呑みにする人間は、どれだけ「情弱」でナイーブなのかとため息が出る。 

 

● 家賃がタダになる 時代が到来する 

 

 家を買うか買わないかなんて個人の自由だから、首に縄をつけてまで反対はしない。 

 

 だが考えてもみてほしい。少子高齢化の流れはもはや食い止めることはできず、これから日本の人口はどんどん減っていく。すでに所有者不明の空き家が社会問題になっているように、まだまだ住むことのできる立派な家が余りまくる時代がやってくる。 

 

 一軒家は誰も住まないと荒れて傷む。また、空き家を放置しておくと、放火やゴミの不法投棄などの心配も出てくるし、ご近所トラブルの火種にもなる。 

 

 今に「家賃は要らないから、空き家に住んでハウスキーパーをやってほしい」と懇願されるような時代がやってくる。家賃が無料になる夢のような時代がやってくるのに、何千万円も出して家を買うなんて愚の骨頂としか言いようがない。 

 

堀江の結論 

特定の住居をもたない「ノマド生活」で僕のライフスタイルは最適化された 

不動産会社の営業マンのトークを鵜呑みにするのは情弱バカだ 

若者のマイホーム離れ、クルマ離れを批判する中高年は思考回路をアップデートせよ 

 

堀江貴文 

 

 

 
 

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