( 180683 ) 2024/06/14 16:58:42 1 00 **車の窓ガラスについてのUVカット効果に関する実験結果**
- UVカットガラスが採用された車内では、日焼けが起こりにくいことが実験で示された。 - 日本自動車連盟(JAF)が行った実験では、UVカット機能のないクルマや低いUVカット率のクルマと比較して、99%のUVカットガラスを持つクルマでは紫外線が効果的に遮断された。 - UV計測器による計測やUVラベルによるテストにおいて、UVカットガラスを持つ車両では日焼けが始まるとされる500マイクロワットを超える数値が確認されず、99%カットという性能が実証された。 - UVカットガラスによって、主に肌に害を与えるとされるUV-A波は99%以上カットされ、UV-B波も室内に入りづらいため、日焼けや肌のダメージを軽減できるとされる。 - 赤外線が実際には肌の焼ける原因として影響していることや、UVカットガラスが疲れやシワ、たるみの原因とされるUV-A波を効果的に遮断できる点が強調されており、日焼け対策としての有用性が示唆されている。
(要約) |
( 180685 ) 2024/06/14 16:58:42 0 00 夏が近づき「暑い」と感じる日も増えてきたこの季節、クルマを運転していて気になるのが紫外線です。
ただ昨今のクルマの窓ガラスには「UVカットガラス」が採用されており、閉めていれば車内で日焼けをすることはないといわれますが、本当なのでしょうか。
【画像】「真夏の炎天下ではボンネットで卵が焼けるか?」 これが驚きの実験結果です!(30枚以上)
クルマの窓ガラスは日焼けを避けることができるのか!?[画像はイメージです]
日差しが強い日にドライブをしていると、ガラスを通して肌がじりじり焼けるような感じがして、「ほんとに日焼けしないの」と気になっている人も少なくないはず。
はたしてUVカットガラスが採用されたクルマの車内では、本当に日焼けしないのでしょうか。
UVカットガラスの「紫外線強度」(紫外線をブロックする強さを表すもの)に関しては、JAF(日本自動車連盟)が2018年に4月にユーザーテストを実施しています。
UVカットガラスの性能が比較できるよう、ガラス性能などが異なる4台のテスト車両を用いて行われました。
テストは、日差しが当たる場所での紫外線強度について、フロントガラス、前席サイドガラス、後席サイドガラス、リアガラスそれぞれを30分間にわたって確認しています。
4台のテスト車両は、サイドウインドウとソフトトップを下げた状態のオープンカー(2016年式マツダ「ロードスター」)と、UVカット機能のないクリアガラスを装着する軽自動車(2006年式ダイハツ「エッセ」)、紫外線カット率90%のUVカットガラスを装着するコンパクトカー(2017年式日産「キューブ」)、そして紫外線カット率約99%のスーパーUVカットガラスを装着するミニバン(2018年式トヨタ「アルファード」)が用意されました。
それぞれのクルマの各ガラスにおける紫外線強度については、UV計測器による紫外線強度の計測と、紫外線の強さによって色が変化する「UVラベル」の2つの方法で確認しています。
UV計測器による計測では、フロントガラスについては、オープンカーが343マイクロワットであったのに対し、その他のクルマは6.5、3.2、0.3などごく低い数値。
紫外線強度計なども取り扱う測定器の商社の担当者によると、人間の肌は500マイクロワット以上から日焼けがはじまるといいます。
「UVカットガラス」の性能は期待以上なようです[画像はイメージです]
クルマのフロントガラスは、30年以上前から紫外線カット機能も備わるフィルムを挟んだ合わせガラスが義務化されていることから、4台とも極めて低い数値となったようです。
ただその他のガラスとなると、そもそも屋根も窓ガラスもすべて開け放たれて直接日が当たるオープンカーでは、2620マイクロワットや2015マイクロワットなど、かなり高い数値に。
前出の測定器商社によると、1000~2000マイクロワットの紫外線量に10分以上さらされると日焼けが起こり始める人もいるといい、紫外線対策が必要となる数値であることがわかります。
クリアガラスのクルマでも、前席サイドガラスとリアガラスでは1000マイクロワットをこえる数値を観測。
ただUVカット機能の備わるガラスを装備するクルマでは、30分間の観測では日焼けが始まるといわれる500マイクロワットを超える数値は確認されず、スーパーUVカットガラスを装備するクルマでは、全てのガラスで1マイクロワット以下という観測結果に。
99%紫外線をカットするとうたわれた性能を裏付ける結果となりました。
UVラベルによるテストにおいても、オープンカーやクリアガラスのクルマは時間の経過で赤くなったのに対し、UVカットガラスはわずかに赤くなり、スーパーUVカットガラスはまったく色が変わらない、という結果に。
やはりUVカットガラスを装備する車内では、紫外線は十分にカットされているようです。
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自動車のガラスを製造するメーカーの担当者によると、車内でも日差しが当たる場所でじりじりと肌が焼ける感じがするのは、実は紫外線ではなく赤外線が原因だといいます。
赤外線は太陽からも出ているといい、これが暑さの原因となるようです。
UVカットガラスでは、皮膚の真皮層にまで達して肌にダメージを与えることでシワやたるみの原因になるといわれる紫外線A波(UV-A)は99%以上カットが可能としています。
赤く炎症を起こし、シミやそばかすの原因になるといわれる紫外線B波(UV-B)は、ガラスを通して室内に入ることはほとんどないといいます。
もちろん100%カンペキにカットするという訳ではないので、長時間にわたって日差しがあたるような状況では対策が必要かもしれませんが、短時間であれば「日焼けしない」というのは本当のようです。
くるまのニュースライター 河馬 兎
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