( 181728 )  2024/06/17 18:26:16  
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阪神がソフトバンクに勝利し、岡田監督は貯金「1」を達成したが、株主から新外国人選手の補強や打撃不振の外国人選手について批判を受けた。

過去の助っ人選手の成功例と現在の外国人選手の問題について触れられ、岡田監督の考えや球団の方針が明らかにされた。

(要約)

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岡田監督 

 

◇コラム「田所龍一の岡田監督『アレやコレ』」 

 

 阪神は16日、前川の初回満塁弾で挙げた4点を守り切り、ソフトバンク戦3連敗を免れた。再び貯金「1」。岡田監督ではないが「あぁしんど」とため息が漏れた。 

 

◆前川が満塁弾…盛り上がる阪神ファン【写真複数】 

 

 さて、“今週のトピックス”は6月14日に大坂市内で開催された阪急阪神ホールディングス(HD)の定時株主総会。一人の男性株主がこんな質問を投げかけた。 

 

 「阪神タイガースはなぜ、新外国人選手を補強しないのか。打てないノイジーとミエセスをなぜ、使っているのか」。いやはや手厳しい質問である。これに対し阪神電鉄の谷本修取締役は「今年はゲラという抑えの投手とドミニカ共和国から育成の2人が入団しました。(ノイジーとミエセスは)ともに若い選手なので活躍の可能性があると判断しています」と答えた。少々ピントの外れた返答である。 

 

 株主は打てないチームの現状を嘆き、なぜ、打者の外国選手を緊急補強しないのか―と尋ねたのである。それに、阪神はいつから“助っ人”選手の「育成」を始めたのだろう。筆者がトラ番記者だった時代、助っ人選手は「30ホーマー」が最低条件だった。2年目の昭和59(1984)年に「打率・326、本塁打29本」だったバースが「このままだったら、オレは今年でクビになる」とオフ、必死に打撃フォームを改造。3年目の60年に「打率・350、本塁打54本、134打点」で三冠王を獲得。阪神「日本一」に貢献したのは有名な話だ。 

 

 「もう昔みたいに30本以上打てる外国人選手なんておらんし日本にも来ん。だから球団には投手を取って―というたんよ」と岡田監督。 

 

 実は昨シーズンが終わったとき、首脳陣はノイジーの去就を協議した。岡田監督は「この年俸(130万ドル)でこの数字(打率・240、本塁打9本、56打点)ではしんどいなぁ」と進言。それは「クビ」を意味していた。ところが球団は年俸を20万ドルダウンして110万ドル(約1億6000万円)で契約更改。驚いた岡田監督はしかたなく本人に「バットを立てて打つなら」という条件をつけたという。 

 

 今年のノイジーのバットは依然ねたまま。岡田監督は「大リーガーのプライドがあるからよう変えんのやろう」と分析する。そして「打てん外国人選手に何億円も払うんなら、そのお金を若い選手に回してやってほしい。外国人選手(打者)がおらんでも、いまの阪神は十分、やっていけるで」という。 

 

 16日のソフトバンク戦でノイジーは先発メンバーから外れた。そして21歳の前川がプロ入り初の満塁ホームラン。決して偶然はない。 

 

 ▼田所龍一(たどころ・りゅういち) 1956(昭和31)年3月6日生まれ、大阪府池田市出身の68歳。大阪芸術大学芸術学部文芸学科卒。79年にサンケイスポーツ入社。同年12月から虎番記者に。85年の「日本一」など10年にわたって担当。その後、産経新聞社運動部長、京都、中部総局長など歴任。産経新聞夕刊で『虎番疾風録』『勇者の物語』『小林繁伝』を執筆。 

 

中日スポーツ 

 

 

 
 

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