( 188883 ) 2024/07/08 16:46:33 0 00 (ブルームバーグ): 東京都知事選で自民党は小池百合子氏を支援し敗戦を回避したが、都議補選では「2勝6敗」と惨敗した。政治資金問題を巡る逆風を改めて示すことになり、岸田文雄首相の政権運営は厳しさを増しそうだ。
自民は8選挙区で候補者を擁立したが、勝利したのは板橋区と府中市の2選挙区にとどまった。政治資金問題で党の処分を受けた萩生田光一前政調会長の地元・八王子市では諸派の候補に5万票近い差をつけられた。北区と中野区では地域政党「都民ファーストの会」、足立区では立憲民主党、江東区と品川区では無所属の候補に敗れた。
東京都知事に小池氏が3選、「重責を痛感」と勝利宣言-2位は石丸氏
自民党は4月の衆院3補選全敗に続き、静岡県知事選でも支援した候補が敗退しており、都議補選でも党勢回復を果たせなかった。岸田首相は政治資金問題への対応で菅義偉前首相らから公然と批判されており、都議補選を受けて一段と苦境に立たされる可能性がある。
法政大学大学院の白鳥浩教授は都議補選について「自民党への逆風をまともに受けた結果となった」と指摘した。岸田首相の下で自民党では勝てないという流れになると予想され、秋の総裁選に向けて退陣を求める「岸田降ろしの動きは苛烈となる」との見方を示した。
共同通信によると、茂木派の笹川博義元環境副大臣は7日の党群馬県連大会で、「残念ながら、組織のトップにけじめをつけてもらわなければ困る」と発言した。
岸田首相に国民が不信感、自民総裁選で政治の刷新を-菅前首相
岸田首相は8日午後、都議補選の結果について「真摯(しんし)に受け止め、今後に生かしていかなければならない」と語った。総裁選への対応に関しては政治改革、経済、外交などの課題に取り組んでおり、「それ以外のことについては考えていない」と述べるにとどめた。視察先の岐阜県恵那市での発言をNHKがウェブサイトで中継した。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Takashi Hirokawa, Yuki Hagiwara
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