( 190211 )  2024/07/12 17:18:17  
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片山安孝副知事は、元西播磨県民局長が作成した告発文書を受けて兵庫県の混乱に責任を感じ、辞職の意向を固めたと報道された。

片山氏は斎藤知事にも辞職を進言したが断られ、12日にも辞表を提出する予定。

県政の混乱や百条委設置の絡みで文書問題に関連する対応に批判を浴びたが、県議会と職員とのコミュニケーション不足を反省し、自らの不手際を認めている。

元西播磨県民局長の文書に記された疑惑については否定しており、辞職後も必要なら出頭し疑惑を説明する意向。

(要約)

( 190213 )  2024/07/12 17:18:17  
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神戸新聞社の取材に応じ、自身の進退について話す兵庫県の片山安孝副知事=兵庫県庁 

 

 兵庫県の斎藤元彦知事や県幹部に「違法行為があった」とする告発文書を作成した元西播磨県民局長が死亡した問題などを受け、片山安孝副知事が辞職の意向を固めたことが11日、分かった。片山氏は神戸新聞社の取材に「知事も辞職するよう進言したが、断られた。県政がここまで混乱している以上、誰かが責任を取らないといけない」と理由を語った。12日にも辞表を提出するという。 

 

【図解】元県民局長の文書に書かれた内容 

 

 片山氏は1983年に県に入庁し、人事課長や産業労働部長などを歴任。斎藤知事が就任した翌月の2021年9月から副知事職に就き、最側近として斎藤県政を支えてきた。 

 

 今回の文書問題の対応では、県議会が地方自治法100条に基づいて調査特別委員会(百条委員会)の設置を決める直前に最大会派の自民党を訪ね、自らの辞職と引き換えに百条委の議案提出をしないよう求めていたことが発覚。県議会から「越権行為だ」との批判を受けていた。 

 

 片山氏は取材に「議会とも、職員ともコミュニケーションが不足したのは、知事を補佐してきた私の不手際でもある。県政運営を誤り、職員に百条委という重い負担を負わせた責任がある」とも述べた。 

 

 11日午後には斎藤知事と面談。片山氏は県政の混乱を収拾するため、自身と一緒に辞職するよう促したが、斎藤知事には「県民の負託を受けている」として断られたという。「責任の取り方に対する考え方が、私と知事で決定的に違った。私一人でも県政が停滞している責任を取らなければならないと考えた」と説明した。 

 

 一方、元県民局長が作成した文書には、片山氏が斎藤知事の政治資金パーティー券販売で商工会議所などに圧力をかけたなどとする3項目の疑惑が記されているが、片山氏はいずれも「事実ではない」と否定。辞職後も百条委から出頭要請があれば出席し、疑惑を説明するとしている。 

 

 兵庫県の副知事は片山氏と、同じく元県職員の服部洋平氏の2人が務めている。(前川茂之、金 慶順) 

 

 

【元西播磨県民局長の文書問題】3月中旬、兵庫県の西播磨県民局長だった男性(60)が、斎藤元彦知事や県幹部らの言動を「パワハラ」「違法行為」などと告発する文書を報道機関などに郵送。県は男性を解任し、斎藤知事は文書内容を「うそ八百」などと批判した。県は5月に男性を停職3カ月の懲戒処分としたが、内部調査の客観性が疑問視され、県議会は6月、地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)を設置。男性は7月19日に証人として出席する予定だったが、7日に亡くなっているのが見つかった。関係者によると、自死とみられる。 

 

 

 
 

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