( 192831 )  2024/07/20 15:16:07  
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大阪地裁は、女性が性交渉には同意したが避妊を求めたら男性に拒否され、その結果妊娠したことから性的な自己決定権が侵害されたと判断し、男性に74万円の賠償を命じた裁判で画期的な判決を下した。

女性は2度の性的関係で男性に避妊を求めたが拒否され、妊娠した。

男性は女性の気持ちを無視し「欲望を満たすために避妊しなかった」と指摘され、慰謝料などの支払いが命じられた。

(要約)

( 192833 )  2024/07/20 15:16:07  
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大阪地裁・高裁が入る庁舎=大阪市北区 

 

 性交渉には同意したが、避妊するよう求めたら拒まれた――。女性がこう訴えて173万円の賠償を求めた裁判で、大阪地裁(仲井葉月裁判官)は19日、「女性の性的な自己決定権の侵害だ」と認め、男性に74万円の賠償を命じた。女性の権利に詳しい弁護士らは「画期的な判決」と評価している。 

 

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 判決によると、女性は2020~21年、男性と2度ホテルで性的関係をもった。いずれも備えてあった避妊具を男性につけるよう求めたが、男性は応じず妊娠に至った。子の認知を求めると、「自分は既婚者だ」として認知を拒まれたという。 

 

 仲井裁判官は「妊娠した場合の身体的・精神的負担は大きく、女性のみに生じる」と指摘。「女性が性交渉に同意しているとしても、男性が避妊の求めに応じず行為を続けることは、女性の性的な自己決定権を侵害する」として、不法行為に当たると判断した。 

 

 その上で男性について、「自己責任だ」などと主張して女性の気持ちを顧みず「欲望を満足させるために避妊をしなかった」と指摘し、慰謝料などの支払いを命じた。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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