( 195100 )  2024/07/27 01:17:07  
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日本国内で車検を受ける際、ディーラーの車検代は高額だが安心できる要素があるとされる。

ディーラーでは保証修理や予防整備があり、故障に柔軟に対応可能。

一方、他の業者やユーザー車検、車検専門店でも車検は可能で費用を抑えられるが、追加整備費用で利益を得る業者もあるため注意が必要。

特殊な車の場合は専門ショップも選択肢として考えられる。

車検を依頼する際は知識を持つことが重要で、無知にはダマされやすいことにも注意が必要。

(要約)

( 195102 )  2024/07/27 01:17:07  
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※画像はイメージです 

 

 日本国内で車を乗り続けるのに定期的に受けなければならないのが、車検です。車検は頼むお店によって費用が変わってきますが、自動車メーカーの看板を掲げて営業しているディーラーの車検代はかなり高額となります。 

 だが高額な分安心できる要素はあると国内メーカー系ディーラーに4年勤務した筆者は断言します。本稿ではディーラー車検をはじめとした車検の知識を解説しようと思います。 

 

 大前提として、ディーラー車検は費用が高いです。正規ディーラーとしてメーカーの看板を掲げている以上は致し方のないことと考えましょう。それに加えて、ディーラーで整備をするということに対して「保証」というインセンティブを得られることも大きく、特に新車を買ってから最大5年間はメーカーの保証修理を受けられます。 

 

 故障に対しても柔軟に対応できるのがディーラーの強みなので、その安心料と思えばそれほど高くはないでしょう。 

 

 また、ディーラーでは部品が壊れたり、消耗品が寿命を迎える前に必要な処置を行う「予防整備」を行うため、車検に必要のない箇所の整備をオススメされる傾向もあります。これが安心感につながるのだと言えるでしょう。 

 

 ディーラー以外にも車検ができる業者は数多あります。街中の自動車整備工場やカー用品店、ガソリンスタンドに車検専門店など、車に関するサービスを提供している業者であれば車検整備を請け負っています。 

 

 またご自身の腕に自信がある方なら、直接陸運支局に車を持ち込んで車検を受ける「ユーザー車検」という方法もあります。 

 

 車検にかかる費用だけを見ればユーザー車検をしたり、車検専門店に依頼したりしたほうがトータルのコストは抑えられます。次点でカー用品店や自動車整備工場が車検費用は抑えられる傾向にあると思われます。 

 

 極端な話ですが、車検自体は「その場をしのげれば」問題ありません。車検直後に車が壊れようが車検にさえクリアしてしまえばいいのです。ユーザー車検や車検専門店などは車検に必要な項目だけをチェックするので、その分費用を抑えられるのです。 

 

 

 前述した費用が安い車検は、故障していない前提であればコストを抑えられます。一方で年数が経過した車や過走行車などは車検整備を進めていくうちに追加で部品の交換などが発生する可能性が高くなります。 

 

 車検費用を安くして客集めをしている業者の場合、言い方は悪いですが追加整備費用で利益を創出する傾向もあるため、工賃が割高になっている可能性も否定できません。古かったり長距離を走行している車に乗っている場合は急な故障に備えるためにもディーラー車検のほうが安心かもしれません。 

 

 一方でディーラーでは故障部品全体を交換する「ASSY交換」作業をするため全体の費用は高額になります。古いスポーツカーなど特殊な車の場合はその車種を専門的に扱うショップの方がノウハウを蓄積していることも多いので、特殊な車の場合は依頼するのもひとつの方法といえます。 

 

 ディーラーにしても他の業者にしても、車検を依頼する時には自身で知識武装をしておくことが重要です。 

 

 本当に車検に関係する部分の整備を勧められているのか、ということは知識がなければできません。ディーラーは安心と言ってもボランティアではなく営利企業です。自社の利益のために顧客に誇張して不安を煽る人間も少なくありません。 

 

 車に限らず「無知はダマされやすい」ということをご理解いただいたほうがいいでしょう。 

 

<TEXT/宇野源一> 

 

【宇野 源一】 

埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801 

 

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