( 195315 )  2024/07/27 16:44:45  
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夏休みシーズンを迎え、羽田空港の駐車場が再び混雑しています。

国内線と国際線専用のターミナルに続く駐車場が混雑し、特に木曜日から日曜日の午前中がひどいです。

混雑の理由は、コロナ禍からの旅行需要の回復や円安で海外旅行への意欲が減退し、国内旅行に向かっていることが挙げられます。

駐車場混雑を緩和するためには、事前予約、早めの到着、公式サイトの情報確認が有効です。

混雑時には入庫待ちの列に並ぶことも覚悟する必要があります。

(要約)

( 195317 )  2024/07/27 16:44:45  
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 夏休みシーズンを迎え、このところ繁忙期ごとに繰り返されていた羽田空港の駐車場の混雑が、再びはじまっています。 

 

【画像】ヤバイ、羽田空港の駐車場が「満車」…どうすればいい?(22枚) 

 

羽田空港の国内線専用第1・第2ターミナルにつながるP1~P4だけでなく、国際線専用の羽田空港第3ターミナルにつながる「P5」駐車場も混雑しているときが多い 

 

 羽田空港は、首都高湾岸線、国道357号を挟む形で徒歩移動可能な第1と第2ターミナル、モノレールまたは京浜急行線でひと駅離れたところに第3ターミナルという、3つのターミナルで構成されています。 

 

 このうち第1ターミナルには「P1(収容台数2351台)」「P2(収容台数2315台)」が、第2には「P3(収容台数2449台)」「P4(収容台数3087台)」が、第3には「P5(収容台数2910台)」が直結しています。 

 

 収容台数は総合計で1万3000台超で、これは千葉県にある「東京ディズニーリゾート」よりは少ないものの、同じく千葉県の「幕張メッセ」「イオンモール幕張新都心」の収容台数の合計よりも多い数です。 

 

 その駐車場が、朝早い時間にすべて満車になってしまうことがあるのです。 

 

 では、実際の混雑状況はどのようになっているのでしょうか。 

 

 羽田空港の駐車場の混雑がとくにひどくなるのは、主に木曜日から日曜日の午前中です。 

 

 国内線専用の第1ターミナル、一部国際線が発着する第2ターミナルのエリアでは、アクセス道路で手前側にあるP1とP3から混雑がはじまり、金曜、土曜、日曜には午前8時前に満車になってしまいます。 

 

 その後、時間の差なくP2が埋まり、続いて収容台数のやや多いP4が満車になるというのが一般的な傾向です。 

 

 国際線専用の第3ターミナルにつながるP5はこれまで比較的余裕がありましたが、7月に入ってからは、P1~P4が満車で入れないクルマの利用が増え、金曜、土曜、日曜にはP1~P4に続き満車になってしまうことが珍しくなくなりました。 

 

羽田空港旅客ターミナルのwebサイトでは、リアルタイムで駐車場の混雑情報を更新している 

 

 こうした混雑を少しでも抑制するため、駐車場の管理会社はP1からP4について、通常期は「1日最大1530円」の駐車料金を入庫から最大3日間「2140円」とする「多客期料金」を導入していますが、これが“焼け石に水”であることは、実際の混雑状況からも明らかです。 

 

 では、なぜここまで駐車場の混雑が激化しているのでしょうか。 

 

 

 羽田空港駐車場の混雑の理由としてやはり挙げられるのは、コロナ禍からの反動で続く、根強い旅行需要です。 

 

 国交省の「航空輸送統計速報」によると、2023年の国内定期航空輸送実績は対前年比で30.7%増となっていることから、飛行機の利用者数はほぼコロナ禍前の水準を回復していると言えます。 

 

 

 一方、観光庁のまとめた「旅行・観光消費動向調査」によると、2023年の国内旅行消費額はコロナ禍前の2019年比で0.1%減と、ほぼ同水準です。 

 

 しかし宿泊旅行消費額は同3.7%増で、かつ全消費額の約81%を占めており、飛行機利用と関連の深い「泊まりがけの旅行」の増加がうかがえます。 

 

 これに加え、今年(2024年)に入ってからの急激な円安で海外旅行への意欲が減退し、その需要が国内旅行に向かっていることも、このところの羽田空港駐車場混雑の一因になっていると考えられます。 

 

 さて、このように羽田空港の駐車場が「満車」になってしまうと、入庫したいクルマは“空き待ち”のため、駐車場入口の列に並ぶことになります。 

 

 当然のことながら、駐車場から出庫するのは「到着便の乗客で、かつ羽田空港までクルマに乗ってきた人」なので、朝早い時間に満車になると、他の空港からの便が到着し、利用者が降りてくる8時半前後まで、車列はほぼ動きません。 

 

 そのため、朝8時台後半~9時台前半の飛行機を予約してる人が空港に着いた時点で駐車場待ちの列があると、搭乗はかなり困難です。 

 

 その後は到着客が出てくるタイミングでゆるゆると列は動きますが、発着が少ない時間帯になると、10分ほど動かないこともあります。 

 

 なお駐車場待ちの列が長くなってくると、係員が「ここから90分待ち」といった看板で案内することがあります。筆者の経験上、たいていはこの予測時間よりも早く入庫できますが、100%正確ではないことは、やはり肝に銘じておくべきでしょう。 

 

※ ※ ※ 

 

 では、この混雑する羽田空港の駐車場をスムーズに利用するには、どうすればいいでしょうか。 

 

 じつはP2~P5は、インターネットを使った事前予約を受け付けています。 

 

 予約には別途予約料金(P2~P4は1000円~、P5は1400円~)が必要ですが、いずれも30日前の予約受付開始とともに争奪戦となり、希望日の予約の確保はある意味“運任せ”です。 

 

 やはりいちばん確実な方法は「できるだけ早めに空港に行く」ことです。 

 

 午前早めの便の利用であれば、午前6時くらいの駐車場が満車にならない時間帯の入庫を目指しましょう。 

 

 お昼くらいの便でも午前8時には空港に到着し、羽田空港の公式サイトをチェックして、満車になっていない駐車場があればそちらに向かい、もし満車であれば、駐車場待ちの列に並ぶくらいの心づもりが必要でしょう。 

 

 なおP5は前述のようにP1~P4よりも遅れて満車になります。ただし第3ターミナルに到着する国際線の便数は、第1および第2の国内線の便数に比べ少ないため、いったん満車になると、待ち時間が非常に長くなる可能性があります。注意してください。 

 

植村祐介 

 

 

 
 

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