( 198352 )  2024/08/04 17:49:16  
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フランスが日本との柔道混合団体戦で勝利し、決勝の方法について議論が巻き起こった。

フランスが代表選手たちの応援やライバルにブーイングを浴びせる中、日本はリードを広げたが、最後の勝負でオーバー90キロ級カテゴリーの選手が決められるデジタルルーレット方式の抽選が行われた。

フランスの英雄テディ・リネールが登場し、日本の斉藤立に勝利。

フランス柔道連盟のステファン・ノミス会長は、批判に対し、IOCが管理しており不正はないと反論。

日本の選手たちは悔し涙を流す一戦であり、この試合の余波は広がっている。

(要約)

( 198354 )  2024/08/04 17:49:16  
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日本との死闘を制して歓喜するフランスの面々。(C)Getty Images 

 

 勝負を決する“方法”は一部で論争を巻き起こした。 

 

 物議を醸しているのは、現地時間8月3日に行われたパリ五輪の柔道混合団体決勝だ。地元フランスと、東京五輪でも決勝で辛酸をなめた日本が対峙した一戦は、代表戦決着にまでもつれ込む死闘となった。 

 

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 会場がフランスの代表選手たちに一喜一憂し、ライバルにブーイングを浴びせる異様な空気の中、“完全アウェー”の日本は3勝1敗とリードを広げていた。しかし、阿部一二三と高市未来が連敗。3勝3敗となった勝負は代表戦での決着となる。 

 

 ここで登場したのが、デジタルルーレット方式による抽選だった。独自の選定に勝負の階級を決したのだが、電光掲示板に示されたのは「90キロ超級」。第3試合で対峙した斉藤立とテディ・リネールがふたたび対決する流れとなった。 

 

 フランス柔道界の英雄にして、絶対王者の登場に会場は熱狂の坩堝と化した。この極限状態の中で斉藤は粘り強く戦ったが、最後は一本負けを喫した。 

 

 試合後、日本をはじめとするSNSでは、英雄リネールの登場を決めた抽選方法が波紋を呼んだ。X上では「出来レース」がトレンドワード入りするほど、懐疑的な意見が広まったのである。 

 

 国際的にも反発の声が相次いだ。そうした指摘を受け、フランス柔道連盟のステファン・ノミス会長は、母国のラジオ局『RMC Sport』などで「ルーレットのボタンを押すのは我々ではない。国際柔道連盟がやっていることだ」と反論。さらに「不正がないようにIOC(国際オリンピック連盟)が管理している。すべてのカテゴリーに選ばれる可能性はあったんだ。そしてルーレットがテディに当たったんだ。彼ら(日本)が本当に不運だったと言うしかない」と強調している。 

 

 阿部一二三、斉藤ら敗れた選手たちは悔し涙を流した一戦。その結末に対する余波は広まっている。 

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部] 

 

 

 
 

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