( 201122 )  2024/08/13 00:58:11  
00

ペットボトル容器を捨てられない理由はさまざまで、一部の人々は処分が面倒だと感じている。

例えば、ペットボトルを処分するための手順や労力が高く、自治体ごとにルールも異なり、大家さんからの指導もあるために憂鬱に感じる人もいる。

また、部屋が汚い状態になってしまうと、掃除をする気力がわかず、悪循環に陥ることも。

ペットボトル処分のハードルの高さや個々の事情によって、捨てることが難しい場合もある。

(要約)

( 201124 )  2024/08/13 00:58:11  
00

なぜペットボトル容器を捨てられないのか(イメージ) 

 

 家で飲むドリンクとしてもペットボトル飲料は必需品となっているが、飲み終えた容器を捨てずに溜め込んでしまう人たちがいる。そうした人たちの生態はさまざまで、生ゴミは捨てるのにペットボトルは捨てられないというケースもあれば、そもそも部屋全体が汚い“汚部屋”のなかで、大量のペットボトルが散乱しているケースもある。 

 

【写真】部屋に散乱するペットボトルの空き容器 

 

 なぜ、空になったペットボトル容器を捨てられないのか。“部屋に処分すべき大量のペットボトルがある”という人たちが抱える事情に迫った。 

 

 都内のアパートで一人暮らしをする男性会社員・Kさん(20代)は、家で飲むものはペットボトルのお茶かジュース、時々缶ビールという生活。いつからか空のペットボトル容器や空き缶はベランダに置きっぱなしにしている大きなポリ袋に放り込み、そのまま“見てみぬふり”をするようになった。 

 

「僕はもともと部屋の中にゴミが溜まるのはイヤなタイプです。でも、空き容器や空き缶は生ゴミのように臭くなったり、腐るわけでもないので、あまり汚いものという認識ではなくて。特にペットボトルは、フタができちゃうから、閉めてしまえば別に汚くないというか。今では、もはや空き缶・空きペットボトルはベランダに出すものという形になってしまいました」 

 

 Kさんはゴミ出しができない原因の一つに、『回収時刻』も関係していると話す。 

 

「缶やペットボトルを処分するには、僕のアパートでは週に一度、朝の8時半までに集積場に持っていかなければいけません。前夜出しはNGなんです。でも、朝はバタバタしていてベランダにそういう物があることさえ忘れている。一度忘れると『来週、また来週』と先延ばしになり、これを繰り返すうちに溜め込むようになっていました。生ゴミはにおいがイヤなので絶対ゴミ出しを忘れないんですけど、やっぱり容器は腐らないというのが後回しになる理由として大きいかもしれません」(Kさん) 

 

 自営業の男性・Sさん(30代)は、ペットボトルのコーラ飲料を愛飲しているが、飲み終えた容器は部屋に散乱するばかりだという。溜め込んでしまう理由として、Sさんは捨てるまでの労力や環境のハードルの高さを挙げる。 

 

「僕の住んでいる自治体では、ペットボトルの蓋とラベルをプラスチックゴミに分別し、中を綺麗に洗って、市が定める専用のゴミ袋に入れて処分しないといけません。それが自分にはもうとにかく面倒くさい。 

 

 しかも大家さんが、朝になると集積場を見回って、不備があると持ち主に小言を言いに来るんです。この間は、ペットボトルを潰していなかっただけで30分近く説教されたことがありました。ルールには従うべきだと思っていますが、だからこそゴミ捨ての労力と、大家さんのことを考えると憂鬱で、限界まで放置してしまいます」(Sさん) 

 

 

 フリーターの男性・Mさん(20代)の部屋は、いわゆるゴミ屋敷に近い状態。定期的に片付けようとはするものの、「ゴミのなかでもペットボトルは厄介」だという。 

 

「ゴミを出せば済む話だと思うかもしれませんが、その作業が難しいんですよね……。頑張って他のゴミは出せても、ペットボトルは処分するまでの段階がたくさんある。ラベルを剥がして、中を洗うなど、手順を考えるだけで面倒になって、その辺に投げてしまいます。最も酷い時は、部屋から玄関までの廊下がペットボトルで溢れていたことも。床が見えなくなっても『踏んでいけばいい』と思ってしまうので、また溜まるんですよね。 

 

 とはいえ、ふと我に返った時には絶望しますよ。部屋が汚いと元気がなくなり、掃除をする力も湧いてきません。正直、悪循環です……」(Mさん) 

 

 リサイクル対象であるペットボトルを処分するまでのハードルが高いと感じる人もいる。メーカー側も剥がしやすいラベルや潰しやすいボトル、ラベルレス等、処分を簡単にする企業努力はしているが、「分別」というシステムがある以上、一定の手間がかかるのは仕方がない。人によっては捨てるに捨てられず、部屋に溜まっていくばかりのようだ。(了) 

 

 

 
 

IMAGE