( 202412 ) 2024/08/17 00:10:16 0 00 畑ではブドウが切り取られていた(15日、山梨県甲斐市で)
山梨県甲斐市大久保のブドウ畑で高級ブドウ「シャインマスカット」が約1900房盗まれた事件で、被害に遭った60歳代の男性が15日、取材に応じ、「一生懸命育てたブドウが一瞬でなくなった。おいしいブドウを届けられず、悔しい」と憤った。県警によると、ブドウ盗難の被害としては今年最大で、甲斐署が窃盗事件として捜査している。
【写真】シャインマスカット、クイーンルージュ、ナガノパープルの「ぶどう3姉妹(R)」(提供写真)
14日午前9時半頃、見回りのため、広さ約2000平方メートルの畑を訪れると、収穫を1週間後に控えたシャインマスカットが消えていた。
「やられた」と思い、畑を歩き回ると、全体の半分以上の約1900房が消えたことが分かった。被害額は140万円に上った。
畑は竹や木々に囲まれた人通りの少ない場所。男性は「ブドウを100個切って出荷の準備をするのに、1時間かかることもある。複数人の犯行に違いない」と指摘する。
今年のシャインマスカットは、例年より粒が大きく、糖度も高い出来栄えだったという。肥料などにかかる費用の捻出にも苦悩しており、フェンスを張るといった念入りな盗難対策をする余裕はなかった。「零細農家では手の打ちようがない」。男性はそう言って、唇をかんだ。
日下部署は15日、山梨市江曽原のブドウ畑でシャインマスカット約400房(被害額約40万円)が盗まれたと発表した。窃盗事件として捜査している。
発表によると、15日午後1時頃、畑の管理者が巡回中、被害に気づいた。同じ畑のデラウェアや巨峰などに被害はなく、高級品種を狙ったとみられる。管理者によると、ブドウは収穫体験を行う目的で栽培されていたという。
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