( 217879 )  2024/10/02 18:10:50  
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イスラエル各地でイランのミサイル攻撃を受け、空襲警報が鳴り響く中、多くの人々がシェルターに避難した。

ユダヤ暦の新年の直前に攻撃があり、緊張感が漂っていた。

攻撃の様子を写真に収めようとした記者は、イスラエルの防空システムの迎撃や爆音、火花を目撃。

警報が解除された後に街に出ると、普段賑わう街は静まり返っており、人々の表情もこわばっていた。

ホテルでは宿泊客や従業員らがシェルターに避難し、ミサイルを迎撃する音にざわめいた。

(要約)

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1日、エルサレムで、ホテルのシェルターに避難する宿泊客ら=笹子美奈子撮影 

 

 【エルサレム=福島利之、笹子美奈子】半年ぶりにイランのミサイル攻撃を受けたイスラエル各地では1日、空襲警報が鳴り響き、多くの人々がシェルターに駆け込んで不安な夜を過ごした。ユダヤ暦の新年が3日に始まる直前の攻撃に、お祝いムードはかき消され、大勢の警察官が配備された街中は緊張感が漂っていた。 

 

【動画】戦地・エルサレムの今…けたたましい警報、シェルターへ逃げる人々 

 

 1日午後7時半頃、記者(福島)が東エルサレムの自宅で家族と夕食を終えると、「ウー」というけたたましい空襲警報が夜空に響いた。数時間前に米国がイランからの攻撃を警告しており、子供たちには「今晩はすぐに逃げられるように寝る時は服を着て」と伝えた直後だった。慌てて靴を履き、地下のシェルターに駆け込んだ。同じ建物の住民も続々と避難してきた。 

 

 攻撃の様子の写真を撮るために建物の屋上に上がると、飛翔(ひしょう)体の隊列が光を発しながら南へ向かって飛ぶのが見えた。隊列は次から次へと現れる。時折、「ドーン」という雷のような爆音が響き、火花が夜空に飛び散った。長距離弾道ミサイルに対応するイスラエルの防空システム「アロー」による迎撃だった。焦げ臭いにおいが辺りに漂った。 

 

 ミサイル攻撃は1時間近く続き、空襲警報は断続的に鳴り響いた。自宅は旧市街に近いため、空襲警報の最中もお祈りを呼びかけるイスラム教の「アザーン」が響き、教会から鐘の音が鳴った。 

 

 警報が解除された後、西エルサレム中心部に出ると、普段はにぎわう街は閑散とし、目に付くのは警察官ばかりだった。人々の表情は一様にこわばっている。なじみのサンドイッチ店の店主(54)は「防空システムを信頼しているが、この戦争はいつ終わるんだ」とため息をつきながら、店を閉めた。 

 

 記者(笹子)が宿泊している西エルサレム中心部のホテルでは、空襲警報が鳴ると宿泊客や近隣の店の従業員、通行人らがシェルターに駆け込んだ。避難者たちは電話で連絡を取り合い、スマートフォンの画面を食い入るように見つめて情報を収集した。 

 

 「ドーン」というミサイルを迎撃する音が響くたびにざわついた。ユダヤ暦の新年を親戚と祝うためにオーストラリアから訪問中の女性(52)は「ユダヤ教徒にとって特別な日だというのに」と顔をしかめた。 

 

 

 
 

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