( 220396 ) 2024/10/09 16:32:15 0 00 Photo: Adobe Stock
どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「職場で出世しない人の共通点」についてお伝えする。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
● 「謎文化」対策、していますか?
あなたの会社や所属する部署に【謎文化】は存在するでしょうか。
「謎文化」とは、「世間では常識的ではないにもかかわらず、特定の環境下では“当然の常識”としてまかり通っている文化」のことです。
僕の勤めるメガバンクや銀行にも、「銀行の常識は世間の非常識」と呼ばれるくらい歪んだ様々な謎文化が存在します。代表的なのは「お辞儀ハンコ」ですが、その他にも、様々なものがあります。他のJTCでは「12時になったら職場にいる全員でランチに行く」なども聞いたことがあります。
● 「了解しました」は使ってもいいのか?
さて、ここで質問です。みなさんはこういった「謎文化」に遭遇した際、どのように対処しているでしょうか。
ネットで話題の「了解しました」という言葉も、あまり明快な理由は見当たらないので、様々な意見が飛び交っていますよね。使ってもいいのか悩む、という人も多いと思います。
職場でうまく立ち回る人は、こういった言葉づかい1つにも気を抜きません。今回は言葉遣いに潜む「重大なリスク」の話をしていきましょう。
● 【謎文化】に逆らうと「サイレント減点」されてしまう
このような謎文化の問題点は、お客さん自身がその文化をもはや当然のように受け入れてしまっているので、注意されづらいということです。
相手にとって“当然”と思われているビジネスマナーができていないと、自分では気づかないうちにその相手のあなたへの評価が下がります。例えば私たちも電車や飲み屋さんでお客さんの個人情報を大声で話している人がいたら「ワキが甘い人だな」とは思いますが、わざわざ注意はしないですよね。
僕はこれを「サイレント減点」と呼んでいます。これは、「相手からそのまま注意されることなく、『静かに』先輩や上司から減点されてしまう悲劇」のことです。つまり、相手なりの常識に逆らっていることで、気付かぬうちに相手から単に「マナーが悪い人」認定されるリスクがあるということです。
● 「減点リスク」を最小限に抑える行動を
このような、【謎文化】はできるだけ知っておく必要があります。
ここで重要なのは、世間での「当たり前」と思われていることをしらみつぶしに確認することです。確認ができない場合には、「減点の可能性が低いほうを選択し続ける」のが最善策になります。
たとえば、「了解しました」は、「承知しました」に言い換えるほうが無難なのであれば、そうするに越したことはありません。他にもメールであれば、「~様」「~さま」も漢字の「様」にするようにします。また企業によっては「メールよりも電話が丁寧」だったり、真逆で「電話するよりもメールのほうが親切」ということすらあるので、そこは相手に確認をしてから振る舞います。
このような謎文化は「えっ?」と思うようなところにさも当然のように潜んでいます。したがって、自分が当たり前だと思っていることを確認していくのがコツです。
職場で出世する人は、こういった「余計な減点」になる要素は絶対に踏み外さず、サイレント減点リスクを最小限に抑えています。あなたの会社での過ごしやすさは「周囲からの評価」で決まるという基本を忘れないようにすることで、今より一歩、快適なビジネスパーソンライフに近づけるでしょう。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋し、取材を加えて書き下ろした特別な原稿です)
たこす
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