( 222229 )  2024/10/14 15:27:07  
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千田氏は青森県住宅供給公社での横領事件において14億円超を横領、そのうち約8億円をチリ人妻のアニータ・アルバラードさんに送金した元受刑者。

現在は刑期を終えて職探し中で、公社や青森県民に対して謝罪の意を示している。

事件の影響で定職に就けず、返済された被害額は1割に満たない状況。

アニータさんとは連絡が途絶えており、残っている資金があれば青森県民に還付したいと訴えている。

(要約)

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青森空港に到着し、報道陣に囲まれるアニータさん=2007年2月、青森市大谷、波戸健一撮影 

 

  23年前に発覚した青森県住宅供給公社を舞台にした巨額横領事件。14億円超を横領し、その大半をチリ人妻側に送っていた元職員、千田郁司(ちだゆうじ)元受刑者(67)が、朝日新聞の取材に応じ、いまの心境を語った。 

 

【写真】アニータさんが働いていたスナック「エンゼル」。アニータさんのクリスマスの思い出話に千田氏は涙したという 

 

 千田氏は、公社の経理担当という立場を悪用し、銀行で公社の口座から現金を引き出すなどの手口で14億円超を横領。そのうち少なくとも約8億円(千田氏の供述によると約11億円)をチリ人妻のアニータ・アルバラードさん(51)側に送っていた。 

 

 2016年に懲役14年の刑期を終えた千田氏は、アパートで一人暮らしをしながら、職を探す日々を送っている。 

 

 千田氏は取材に応じた理由について「もう年も70近くなりましたし、事件についてお話しすることが人生のけじめになる」と語った上で、「私の横領事件のせいで、精神的負担や金銭的負担など迷惑をかけた方々が、公社や青森県民、色んな人に及んでいる。おわびしなければならない」と語った。 

 

 公社の解散に伴い、公社から請求権を引き継いだ青森県によると、被害額のうち返済されたのは1割に満たない。 

 

 事件の影響もあって、定職に就けない千田氏は、「公社の金をかっぱらって、刑務所に入って税金で14年間も飯を食って、いい気なもんだ。世の中の人にそんな風に思われるのは、人として情けない。現実は厳しいかも知れないけど、働きながら自分の生活を切り詰め、1千円でも2千円でも青森県民に返したい」と話す。 

 

 事件発覚後、アニータさんと会ったことはないが、いまも婚姻関係は続いている。やりとりが途絶え、離婚を話し合う機会もなかったためだ。 

 

 千田氏は、「お金がいくらかでも残っているんだったら、返済して青森県民に還付してほしい。それがいま彼女に要望することです」と訴えた。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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