( 226404 )  2024/10/26 01:12:05  
00

2024年の秋に行われる衆院選について、選挙プランナーの松田馨氏が分析している。

自民党が「政治とカネ」の問題を争点化し、過半数を割り込みかねない大ピンチに直面している状況で、各地で激しい激戦が展開されているという。

有力候補の著名な候補や大物候補が多く危機に瀕しており、選挙結果がはっきりしない状況だと述べている。

特に丸川珠代氏や石破茂首相を含む自民党の候補が劣勢や苦戦しており、逆風も予想されている。

一方、野党側は全面的な共闘が実現せずにいるものの、自民党候補を追い詰めている様子が見受けられる。

松田氏は、各選挙区の状況がわずかな差で激しい争いを続けており、投票結果が注目されていると述べている。

(要約)

( 226406 )  2024/10/26 01:12:05  
00

丸川珠代氏 

 

【2024年秋・衆院選】 

 

◇選挙プランナーの松田馨氏が分析 

 

衆院選は27日の投開票へ大詰めだ。自民党は「政治とカネ」の問題を争点化した結果、石破茂首相(党総裁)が勝敗ラインに掲げた「自民、公明両党で過半数」を割り込みかねない大ピンチに直面している。非公認となった候補からは党執行部への「不満・怒り」も噴出している。一方、野党側は全面的共闘が実現しなかったものの、与党候補を激しく追いこんでいる。情勢分析で定評のある選挙プランナーの松田馨氏に注目27選挙区の終盤予測を依頼したところ、1票を争う激戦が各地で展開されていた。 

 

【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 

 

「今回ほど情勢予測が難しい選挙はなかった。自公与党は劣勢だが『変数』が多く、明確に優勢の候補がいないエリアは総じて大接戦だ。まさに投票箱が閉まるまで分からない」 

 

松田氏は混迷の選挙戦をこう評する。 

 

「政治とカネ」で火ダルマ状態の石破自民党だが、善戦する候補もいる。 

 

自民党非公認となった東京24区の萩生田光一元政調会長(61)は、街頭で激しいヤジを浴びるなどしているが、立憲民主党の有田芳生氏(72)を僅差でリードしているようだ。 

 

松田氏は「地元関係者が萩生田氏の支援に本腰を入れつつある。有田氏は裏金事件などを厳しく追及するが、いわゆる落下傘候補だ。批判での支持拡大には限界がある。萩生田氏はSNSなども活用した粘り強い反論が奏功しているようだ」と分析する。 

 

比例との重複立候補が許されなかった松野博一前官房長官(62)=千葉3区=や木村次郎氏(56)=青森3区=らが「やや優勢」に選挙戦を進めている。 

 

松田氏は「地元での活動や、閣僚・党要職のポストに就いた『実績』は説得力がある。与党の過半数割れも現実味を帯びる中、熱心な自民党支持者には『負け過ぎは良くない』との危機感も生まれている。選挙事務所でのボランティアなど支援の輪が広がり、自民候補が盛り返した選挙区もある」と語る。 

 

一方、野党共闘の不調で9人が乱立した東京1区は立憲民主党の重鎮・海江田万里前衆院副議長(75)が僅差で先行する。 

 

 

■和歌山2区 世耕氏、二階元幹事長三男に「優勢」 

 

比例重複から外された丸川珠代元五輪相(53)=東京7区=は「お助けください」と涙ながらの街頭演説が関心を集めるが「劣勢」のようだ。 

 

「『泣き落とし』がネット上で厳しく批判されている。選挙で必死のお願いは王道だが、泥臭い訴えは都市部と相性が悪い。また、不記載の問題について丸川氏はほぼ説明がない。不祥事にあえて触れない選挙戦略もあるが今は通用しにくい」(松田氏) 

 

丸川氏の夫で同様に非重複の大塚拓氏(51)=埼玉9区=は「やや優勢」とみられる。 

 

下村博文元文科相(70)=東京11区=や甘利明元幹事長(75)=神奈川20区=は苦戦している。もともと地盤が弱かったことに加え、裏金事件の逆風が直撃した結果という。 

 

石破政権の閣僚も危うい。 

 

牧原秀樹法相(53)=埼玉5区=は、立憲民主党の枝野幸男元代表(60)を相手に「やや劣勢」だ。 

 

公明党の石井啓一代表(66)=埼玉14区=も「僅差」との分析だ。松田氏は「『クリーンさ』が信条の公明党にとって裏金問題は大打撃だ。支持母体の創価学会を含め、支持者からは自民党との連立に批判も高まっている。新代表の石井氏にとって厳しい戦いとなる」と指摘した。 

 

自民党総裁選で菅義偉副総裁とともに行動し、存在感を発揮した武田良太元総務相(56)も僅差のリードだ。裏金事件に絡み、比例との重複を剥奪されたが、「同じ福岡選出の重鎮・麻生太郎氏との対立が選挙戦にも影響」(党関係者)し、きわどい戦いを強いられているという。 

 

関西では、公明党と協調関係を維持していた日本維新の会が対立候補を擁立し、混戦に拍車がかかっている。 

 

京都1区では自民党の勝目康氏(50)が優勢だ。大阪14区では維新の青柳仁士氏(45)、同16区でも維新の黒田征樹氏(44)がやや優勢のようだ。 

 

自民党を離党し和歌山2区から無所属で出馬した世耕弘成氏(61)は、二階俊博元幹事長の三男、伸康氏(46)らを相手に「優勢」だ。 

 

 

自民党の公認をめぐり保守分裂となった鹿児島2区では三反園訓氏(66)が自民党の保岡宏武氏(51)をリードする展開。同3区では立民の野間健氏(66)が現職閣僚の小里泰弘農水相(66)を相手に先行する。 

 

一方、沖縄1区では、共産党の赤嶺政賢氏(76)を国場幸之助氏(51)が追っている。松田氏は「沖縄では自民の逆風の中で国場氏が健闘している」と分析した。 

 

 

 
 

IMAGE