( 226754 )  2024/10/27 00:58:49  
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2040年には、社会保障制度の維持が困難になる「2040年問題」が迫っており、65歳以上の高齢者が人口の35%を占める見込み。

街の人々は社会保険料に関してさまざまな意見を持ち、医療費の財源や負担についても懸念が寄せられている。

各政党は医療制度に関する政策を掲げており、給付と負担の見直しや全世代型社会保障の構築など様々な立場が示されている。

若者の投票率の低さが指摘されつつ、将来の保障や制度維持のためにも投票が重要であると呼びかけられている。

(要約)

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2040年には、医療・介護・年金といった社会保障制度を維持するのが難しくなると指摘されています。16年後に迫る2040年問題。街の人はどう考えるのでしょうか。そして、「医療制度」についての各党の政策は? 

 

【写真を見る】「医療制度」各党の政策を比較 一覧で紹介 

 

■2040年には65歳の高齢者が全人口の35%に 

 

喜入友浩キャスター: 

きょうは社会保障の2040年問題について見ていきます。 

 

2040年になると、全人口に占める65歳以上の高齢者の割合が35%に達すると予測されています。 

 

ちょうど今、50歳前後の団塊ジュニア世代が65歳を迎えるタイミングになりますが、医療・介護・年金といった社会保障制度の維持が困難になるとされています。 

 

具体的に高齢者1人を現役世代何人で支えていくのか。 

 

2000年は3.9人、2020年は2.1人。 

そして問題となる2040年は1.6人で1人を支えるということになります。 

 

上村キャスター: 

2040年というと私は48歳、喜入さんは47歳、まだまだバリバリ現役世代ですよね。 

 

自分たちの負担は増えるけれども将来の保証はないわけで、心理的な負担ばかりが増えていきますね。 

 

喜入キャスター: 

街の声を聞いてみました。 

 

■社会保険料の額に街の人からは様々な声 

 

Q.今の社会保険料の額に納得は? 

 

40代会社員 

「自分に対して負担の方が大きいので納得できてない部分はある」 

 

40代主婦 

「子ども世代の方が負担が大きくなると思うので申し訳ない。どうにか大きくなる頃にはシステムが変わってくれればいいな」 

 

30代会社員 

「手取り多く持ってる方に、その分負担してもらうのは大事。今でいうと部長と取締役(の層)だと思うんですよ」 

 

50代会社員 

「特に若い世代から多く徴収してしまうと、大事な世代がやる気をなくす。『働くと税金をいっぱい取られる』ととられると逆効果」 

 

40代自営業 

「この子の未来はどうなってるか、全く想像できない。今から親が何かしてあげられることがあるかな」 

 

■2年前に現役世代の負担を減らそうとしたが… 

 

上村キャスター: 

自分の未来も子どもの未来も不安に感じている声が多かったです。きょうは25日で、ちょうど給料が振り込まれました。それを見て、社会保険料がこんなに引かれるんだって毎月驚かされます。 

 

喜入キャスター: 

我々の生活にも関わってくる話ですよね。 

 

中でも喫緊の課題となっている医療費の財源。今、医療費は企業や個人が支払う保険料、そして税金、自己負担で賄われています。 

 

 

医療費の財源 

(2022年度、厚労省・国民医療費の概況) 

保険料 50%(事業主・本人) 

税金 37.9% 

自己負担 11.6% 

その他 0.5% 

 

上村キャスター: 

病院にかかることがない健康な若い世代の人からは「もう少し保険料が低くなれば」という声もありますね。 

 

喜入キャスター: 

そうした現役世代の負担を減らそうという取り組みは過去にもありました。 

 

もともと、75歳以上の高齢者の医療費の負担割合は、現役並みの所得者は3割でしたが、それ以外の人は1割でした。しかし、2年前に一定以上の所得がある人は2割に変更されました。 

 

こうして現役世代の負担を減らそうとしましたが、結果として減ったのは、1人当たり年間約700円のみ。 

 

そうした中、高齢者の割合が増え続け、医療費も増えています。2022年度は、年間約47兆円かかっているということになります。 

 

■増え続ける医療費、誰が負担すべき? 

 

では、医療費について街の人はどう捉えているのでしょうか? 

 

80代年金受給者 

「いちばん医療費が心配。病気、がんだった。今でもね経過観察で」 

 

70代年金受給者 

「自分で体調を整えられるように色々工夫してやっている。なるべく病院に行かないで済むように。例えば体操とか」 

 

40代 

「サポートしてもらわなくてはいけない人たちは、それなりに理由はある。サポートする人が少なくなるなら、一人当たりの負担額を上げざるを得ない」 

 

20代 

「日本に合った社会保障のシステムを私たちも考えていけたらいいのかな」 

 

上村キャスター: 

「なるべく病院に行かないようにする」という人がいましたが、医療費自体を減らしていくということも必要になってきます。 

 

喜入キャスター: 

健康寿命を延ばす、あるいは予防医療にも力を入れることも考えないといけないですよね。 

 

■「医療制度」各党の政策を比較 

 

上村キャスター: 

では、医療保険制度に関して各党はどのような政策を掲げているのか。番組が一部抜粋したものを見ていきます。 

 

 

自民党 

「全世代型社会保障の構築」 

 

立憲民主党 

「社会保険料の見直し、富裕層に応分の負担」 

 

日本維新の会 

「高齢者の自己負担を3割に 現役世代の負担軽減」 

 

公明党 

「全世代型社会保障の構築に議論を進めていく」 

 

共産党 

「70歳以上の自己負担一律1割」 

 

国民民主党 

「75歳以上の自己負担を2割、現役並所得は3割負担」 

 

れいわ新選組 

「社会保険料を国庫負担で引き下げ」 

 

社民党 

「75歳以上の自己負担を1割に戻す」 

 

参政党 

「医療・福祉に寄付・出資をしやすい仕組みづくり」 

 

上村キャスター: 

給付と負担の見直しが急務となっている社会保障制度を、各党はどう持続させようとしているのか、投票先の判断材料にしていただけたらと思います。 

 

毎回、選挙になると若い世代の投票率の低さが目立ちますが、投票しないと若者の意見が反映されない社会が続いてしまいます。 

 

自分たちの生活にも、そして、自分たちの未来にも関わることですので、投票してしっかりと自分たちの意思表示をしましょう。投票日は10月27日(日)です。 

 

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