( 228599 )  2024/10/31 16:16:57  
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コメの値段が高騰しており、新米の販売価格は去年の1.5倍程度になっている。

品薄は解消されつつあるものの、価格が高騰したままである。

コメ農家は直接買い手と交渉して高値で買い取ることが増え、通常ルートを通すよりも高い価格で販売されている。

専門家は今後も高値で推移する可能性が高く、需要が高まれば再び高値が続く可能性もある。

(要約)

( 228601 )  2024/10/31 16:16:57  
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日テレNEWS NNN 

 

コメの高値が続いています。農林水産省によると、9月末時点の新米の販売価格は、去年9月と比べ1.5倍ほど高値となっています。子どもが6人いてコメの消費量が多い、ある大家族にとっても大きな問題となっていました。コメの品薄は解消されつつあるのに、値段が高いままなのはなぜか、取材しました。 

 

▼新米を横流しし約100万円着服 「JAしおのや」職員 

 

日テレNEWS NNN 

 

30日午後7時ごろ、東京・新宿区にある洋食店「キッチン谷沢」で、みなさんが注文していたのは人気のハンバーグと「おコメ」。 

 

洋食店の客 

「ごはんがおいしいんですよ!」 

 

1日に8キロのおコメを使っているといいます。 

 

洋食店のスタッフ 

「コメ屋もびっくりしていました。『今まで何十年も商売していて、こんなに一気に値上がりは初めて』って」 

 

日テレNEWS NNN 

 

秋は、おいしい新米の季節。都内のスーパーでは… 

 

マルヤス運営会社 松井順子共同代表 

「きょう入荷したホヤホヤのおコメです」 

 

新米が入荷し、250袋が山積みに。品薄は解消されつつあるといいますが… 

 

買い物客 

「今は高いですね。やっぱり普通の値段に戻ってほしい」 

 

この店では、5キロの「あきたこまち」が3000円超えに。 

 

農林水産省によると、9月末時点の新米の販売価格は60キロあたり2万2700円と、去年9月の1万5291円と比べ1.5倍ほどの高値となっているのです。 

 

マルヤス運営会社 松井順子共同代表 

「(コメの)値段が下がるのは難しい。(この値段が)基準になると想像している」 

 

日テレNEWS NNN 

 

実際、首都圏のスーパーなど6社に聞くと、新米5キロあたりの価格はすべての店で3000円を超え、去年より高値に。中には、去年より2倍近く高くなったというスーパーも。東京・中野区の精米店でも、去年より3~4割ほど高い3750円で販売されています。 

 

   ◇ 

 

いつまでたっても収まらない、コメの高騰。 

 

6人の子どもを持つ高根愛さん(30代) 

「めっちゃつらいです…」 

 

6人の子どもがいる高根さん一家にとっては“死活問題”です。 

 

6人の子どもを持つ高根愛さん(30代) 

「(1食で)ごはん5合分たきました。きょうカレーなんで。5合でも足りるか足りないか」 

 

1食で5合たいても足りない日もあり、食べ盛りの子どもたちのため、日々の食事を工夫して乗り切っているといいます。 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

6人の子どもを持つ高根愛さん(30代) 

「今までに比べるとリゾットみたいな、おじやとか。ちょっとのごはんで足りる、おコメかさ増しする。月に20キロ近く食べるんで、めっちゃお金かかります。今後どうなるんだろうっていう不安は、めちゃくちゃあります」 

 

   ◇ 

 

品薄が解消されても、なぜ高値が続くのか? コメ農家を取材すると… 

 

武田農園 武田祐一代表(宮城・亘理町 30日) 

「『いくらで売ってくれる?』っていう。今年は異常で、ほぼ毎日のように電話やメールで問い合わせがあった」 

 

卸売業者から個人の飲食店まで、さまざまなところから新規の問い合わせが殺到していました。 

 

武田農園 武田祐一代表 

「(他の農家では)販売したっていう方もいます」 

 

高値の背景にあるのは、変化した“販売ルート”でした。 

 

日テレNEWS NNN 

 

コメの買い付けの大半は、農家から農協が買い上げ、さらに卸売業者や小売店などを通じ、食卓に並びます。しかし、コメ不足に不安を抱える卸売業者などが、農家と直接交渉。農協よりも高値で買い取ります。結果、農協が買い取れる量が減り、通常ルートよりも高値となる、コメの“奪い合い”が起きているというのです。 

 

では、高騰はいつ解消するのか。コメの流通に詳しい専門家は… 

 

コメの流通に詳しい 宇都宮大学・小川真如助教 

「今後も高値で推移するとみています。コメを集めないといけないというところで、価格競争が起きた。現在は価格が過熱気味というところもありますけど」 

 

30日に行われた農水省の会議(農村政策審議会食糧部会)では、今年のコメの生産量が需要を上回り、品薄は防げるとの見通しが発表されました。ただ、需要が高まれば再び高値が続きかねないとの指摘も出ています。 

 

(10月30日放送『news zero』より) 

 

 

 
 

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