( 237029 )  2024/12/21 16:19:30  
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秋篠宮さまが59歳の誕生日前に記者会見を開き、悠仁さまの進学に対する批判について苦しんでいることを語った。

ジャーナリストの多賀幹子さんは、ヘンリー王子と秋篠宮さまの類似点を指摘し、皇族としての自己認識や批判への対応について考察している。

特に、秋篠宮家のイメージや悠仁さまの進学に関する国民の疑念に対して、様々な活動を通じて信頼を築いてほしいと訴えている。

(要約)

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59歳の誕生日を前に、記者会見する秋篠宮さま。高校3年生の悠仁さまの進学などに対するバッシングへの苦悩を語った(2024年11月25日) 

 

 59歳の誕生日を前に行われた記者会見で、秋篠宮さまが秋篠宮家に対するバッシングについて「いじめ的情報と感じる」と発言した。国民はどう受け止めればいいのか。ジャーナリストの多賀幹子さんに聞いた。AERA 2024年12月23日号より。 

 

*  *  * 

 

 英王室を長く取材してきた私は、秋篠宮さまはヘンリー王子と思考の方向性が似ていると感じます。もちろん英王室と日本の皇室では、歴史も成り立ちも全く違いますが「次男」という立場で見ると、自分を「被害者」と捉える共通点に気づきます。 

 

 先日の会見で秋篠宮さまは「いじめ的情報」と発言しました。男児を産み育てるという貢献をしているのに、なぜ批判されなくてはいけないのか、という不満がにじみ出ていました。 

 

 ヘンリー王子は英王室を離脱後の2023年1月、『SPARE(スペア)』という回顧録を出版しました。スペアタイヤなどのように「予備」を意味し、世継ぎの「二番手」としての立ち位置が生まれながらにして決まっていて、その影響が生涯続くという王子の経験が中心に書かれています。 

 

 兄(国王、天皇)の補助役として控えているように求められてきた二人。その立場に同情する面はありますし、「生身の人間」ですから行き過ぎたバッシングに耐える必要はないでしょう。でも、どれほど怒り心頭であっても、「それもまた国民の声である」と謙虚に受け止めるのが一般市民とは違うロイヤル、皇族ではないでしょうか。 

 

 キャサリン妃は今年3月にがんを公表する前は、公務などに全く姿を見せない時期がありました。ネット上では「すでに死亡」「怠けているだけ」「整形手術に失敗」など散々叩かれました。さぞつらかったでしょう。でも、ある日、自分の口で正直に国民に語りかけました。ネット上の批判、嘲笑を全く責めませんでした。その姿勢は、天皇陛下と雅子さまも同じです。これまで様々な報道がありましたが、バッシングにまともに対抗するようなことはありませんでした。 

 

 

 自分たちをいじめる国民を憎む、それを報道するメディアを嫌うなど「次男シンドローム」という点で似ている秋篠宮さまとヘンリー王子。しかし、秋篠宮家には将来、天皇になるかもしれない男子が2人おられます。父である秋篠宮さまの国民への視線があの調子では、悠仁さまも同様に「自分を被害者としてとらえる価値観」を持つようになるのではないかと危惧されます。 

 

 眞子さんの結婚をめぐる騒動以来、秋篠宮家のマイナスイメージは加速するばかり。悠仁さまの大学進学をめぐっても特権乱用だと国民の疑念が強まっています。可能であれば、ボランティアとして被災地で汗を流し、児童養護施設で子どもと遊び、アルバイトに精を出し、老人ホームで高齢者の言葉に耳を傾けてほしいです。 

 

(構成/編集部・古田真梨子) 

 

※AERA 2024年12月23日号 

 

古田真梨子 

 

 

 
 

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