( 238474 )  2024/12/24 04:25:13  
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海外旅行が低調な状態で、日本からの出国者数が前年比で減っている理由は、海外の物価の高さや円安による滞在費用の高騰などが挙げられる。

1回の海外旅行の平均支出が増加し、パスポート取得数も低下している状況だ。

日本旅行業協会は、若者へのパスポート取得支援や修学旅行費用の上限緩和を提言しており、日本の国際競争力に影響が出る可能性を指摘している。

(要約)

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羽田空港の国際線出発ロビー=昨年12月29日午前(斉藤佳憲撮影) 

 

日本人の国内旅行が伸び悩む一方、海外旅行はさらに低調な状態に陥っている。海外の人気観光地が日本を上回る物価高に見舞われているうえ、円安による滞在費用の高騰が重なったためだ。1回の旅行にかかる平均額は3割近く増加した。パスポートの取得率も低くなっている。 

 

日本政府観光局によると、1~11月の日本からの出国者数は1182万人。新型コロナウイルス禍前の2019年の64・3%にとどまっている。背景には、渡航・滞在費用の高騰がある。旅行・観光消費動向調査によると、今年7~9月期の海外旅行1回1人あたりの旅行支出は35万1102円で、19年と比べ26・7%増えた。 

 

パスポート取得数も低調だ。日本旅行業協会(JATA)の調べでは、日本人の昨年のパスポートの保有率は17%。コロナ禍以前は23~24%で推移していた。 

 

他の先進国やアジア諸国・地域をみると、台湾60%、韓国40%、米国50%。協会では「内向きな若者が増えれば日本の国際競争力に影響する」として、新成人のパスポート取得無償化など若者への支援を国に要望している。 

 

修学旅行にも影響が出ている。自治体で定める公立中高の旅行費用の上限を超えるため、海外行きを取りやめるケースも出てきた。JATAは自治体や校長会に上限の緩和を求めている。 

 

 

 
 

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