( 240254 ) 2024/12/27 15:37:27 1 00 国民民主党の玉木雄一郎衆院議員は、年収103万円の壁に関する協議が自民党の宮沢洋一税調会長の都合で見送られたことに批判を投稿した。
自公間で不誠実な対応と批判されている宮沢氏は、古川元久税調会長との協議が難航しており、交渉相手が決定権者であるか不明瞭であることからイライラを募らせている。 |
( 240256 ) 2024/12/27 15:37:27 0 00 ご機嫌ナナメのラスボス
年収「103万円の壁」の協議をめぐり、クリスマスイブの12月24日、自公国の税調会長による会談が行われず、波紋を呼んでいる。この件について国民民主党の玉木雄一郎衆院議員はXで、
〈本日予定されていた自民党、公明党、国民民主党による「103万円の壁」の協議が、自民党の宮沢洋一税調会長の日程が合わなかったため、見送りとなりました。
この協議以上に重要な日程があるのでしょうか。国民の手取りを増やす協議を軽視しているのではないでしょうか。
また、一部で報道されている「140万円の副案」なるものが与党側にあるなら、もったいぶらずに示していただきたいと思います。真摯に協議に応じますので。〉
と投稿した。
政治部デスクが解説する。
「自公間ですでに決定した与党税制大綱では、『年収の壁』について123万円に引き上げるとしています。しかし、178万円という数字にこだわる国民民主党側との溝は深く、税調会長の間で引き続き協議が行われる予定でした。しかし、24日の協議が行われなかったことで、この問題がどう決着するか、不透明な状況となっています」 この間、不誠実な対応に終始しているように映る宮沢氏への批判が高まっている。
「国民民主の古川元久税調会長が17日の協議を“やる気がないと判断せざるをえない”として10分ほどで打ち切り、交渉が暗礁に乗り上げました。しかしその3日後、幹事長間で“協議を継続する”と合意を取り直していることで宮沢さんは相当に不機嫌になっています。頭越しで交渉が行われることに我慢がならないのでしょう。しかも、古川さんからは年収の壁を引き上げることによる減収分の財源について代案が出てこない。宮沢さんからすると古川さんの考えが全くわからない、というところなのでしょう」(政治部デスク、以下同)
古川氏はこの交渉の過程で「(ゴルフの)グリーンも全然見えないような距離しか飛んでいない」と記者団に語る一方で、宮沢氏も「交渉ができるようなグリーンはどこにあるのか教えてくださいと申し上げた」と応酬していた。
「宮沢さんの言う『グリーンがわからない』という言葉の真意は交渉相手が誰かわからない、という意味ではないか、と指摘する声もあります。つまり、決定権者が古川さんではなく、その背後にいる榛葉幹事長や玉木さんだろうということ。だから、落とし所が見出せないのではないか、と。そうしたこともイライラを募らせる原因となっています」
自民サイドから最終的な考えが見えない国民民主サイドへの不満が高まるばかり。そこで石破茂首相・森山裕幹事長は来年度の本予算を通すべく、日本維新の会への傾斜を強めている。
「石破首相の目下の不安材料は本予算を通せるかどうかです。その中で唯一の希望は鉄道仲間でもある前原誠司共同代表と関係がよく、連携しやすいこと。いまの維新の幹事長は2回生議員なので、森山さんの交渉相手はもっぱら前原さんです。教育無償化で粉をかけたら軽く乗ってきてくれた。しかし、当の維新は一枚岩ではなく、旧執行部は現執行部とかなり距離を置いている。維新が補正予算に賛成したことにも維新のベテラン議員は不満を募らせています。このまま、自民との協議がうまくいくかはまだまだ見通せません」
そのため、維新との交渉が暗礁に乗り上げれば、再び国民民主との妥結を模索していくことになる。
「来年の参院選を控える中で、減税を回避しようとする宮沢さんが完全に『悪者』になっており、今後、自民内、特に積極財政派から『宮沢交代論』が出てくる可能性もあります。宮沢さんは岸田文雄前首相のおかげで税調会長になったようなものですから、交代させない理由はあまりない。ただ、宮沢さんの代わりがいるかといえばいないんです。税は特殊な世界なのでその代わりは税調のインナーである後藤茂之さんくらいしかおらず、後藤さんになったとしても、ドラスティックに178万円に引き上げるということはしないでしょう。また、引導を渡すなら、森山幹事長ですが、森山さんはいま自民党の国対を事実上、牛耳っており、党内からは“幹事長なのに国対委員長のような動きをしやがって”と批判する向きもあります。ここで税調会長まで交代させるなんてことがあれば、さらに森山さんに権力が集中することになる」
新年を迎えても解決までの道筋はなかなか描けない。石破首相の悩みは尽きることがなさそうだ。
デイリー新潮編集部
新潮社
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