( 242764 )  2025/01/01 16:04:41  
00

亀井氏は元自民党政調会長で、玉木氏を叱りつけている。

玉木氏は国民民主党代表で、不倫問題で役職停止になった。

亀井氏は玉木氏を叱り、「政治家はいろんな人と交際するもの」と指摘。

玉木氏に対して「希望の星」でありながら消えてしまう危険性を警告し、浮気相手に謝罪するよう促した。

また、亀井氏は玉木氏に対し、政治力学や政策についてアドバイスし、村山富市さんの例を挙げた。

玉木氏は謝罪し、自らの土の匂いを感じる必要性について考えるように促されている。

(要約)

( 242766 )  2025/01/01 16:04:41  
00

玉木氏を叱る亀井氏 

 

元自民党政調会長にして派閥の領袖も務め、政界の裏も表も知り尽くす重鎮・亀井静香氏。彼が「将来の総理候補」と目をかけてきたのが国民民主党代表の玉木雄一郎氏だ。ところが、ここに来て不倫問題が明るみになり、玉木氏は役職停止に追い込まれてしまった。このままではいかん! 亀井氏がその根性を叩き直す。 

 

かめい・しずか/'36年、広島県生まれ。民間企業、警察庁を経て'79年、広島6区から初当選。運輸大臣、建設大臣、自民党政調会長などを歴任した 

 

たまき・ゆういちろう/'69年、香川県生まれ。国民民主党代表。財務省を経て'09年、香川2区から初当選。希望の党代表、旧国民民主党代表などを歴任した 

 

喝を入れる亀井氏 

 

玉木:このたびはお騒がせして申し訳ありません。 

 

亀井:お前はちょっとバカじゃのう。なぜ浮気くらいのことで、記者会見を開いたんだ。政治家はいろんな人と交際するもんだよ。玉木くんは将来の日本を背負っていける数少ない「希望の星」だと思っていたんだけどね。 

 

しかし浮気したくらいで役職停止をくらって燻っていては、そのまま消えて「流れ星」になってしまうぞ。 

 

玉木:不甲斐ない話で申し訳ないです。 

 

亀井:記者会見は非常にガッカリした。君は奥さんのことを引き合いに出して、「一番近くにいる人を守れない人は国を守れない」なんて言っていたけれど、それは相手の女性に対して大変失礼なことなんだよ。「あなたを愛してません」と言ってるのと同じじゃないか。相手の女性にとっては辛いことだぞ。お詫びにいけよ。ひょっとしたらその彼女は自殺するかもしれないぞ。 

 

玉木:ケアはしてますので……。 

 

Photo by gettyimages 

 

亀井:女の一念というのは軽んじちゃいけない。彼女の気持ちは傷ついていると思うよ。今晩行って抱いてあげなさい。 

 

玉木:それは……、(記者に助けを求める目を向けて)ちょっとさすがに……。 

 

亀井:お前は俺の話を冗談だと思って聞いているな。 

 

玉木:いえ、そんなことはないのですが。なかなか亀井先生のような考えに至らず……。 

 

亀井:思いあがっちゃいかん。玉木くんはみんなが羨むようなゴールデンコースを歩みすぎているからね。東大法学部卒、大蔵省入省、そしてハーバード大学に留学。完璧すぎるのだ。もうちょっと土の匂いがしないと。 

 

'55年に自由党と民主党の保守合同を実現させて「自民党を創った男」として知られる三木武吉(政治家・1884年生、1956年没)を見習いなさい。 

 

玉木:私と同じ讃岐(香川県)出身の大先生です。 

 

亀井:三木は'46年の演説会で、ライバル政治家に「4人も愛人がいる」と暴露されたときに、「4人ではなく事実は5人であります」とやり返してむしろ株をあげたんだ。それくらいのタマがないと、日本を引っ張っていくわけにはいかないわな。 

 

玉木:今は時代が違うので、コメントしづらいですね……。 

 

 

Photo by gettyimages 

 

亀井:衆院選で君たち国民民主党は大躍進したな。今、玉木くんにとって天下を取る最大のチャンスが訪れている。こういうチャンスはなかなか訪れないよ。 

 

俺は'94年に自民党・社会党・新党さきがけの3党による「自社さ連立政権」を作った男だ。当時、自民党は衆院で過半数を割って下野していた。そこで政権を取り戻すべく、長年、対立してきた社会党と手を組んだんだ。多数党の自民党が少数党の社会党を、しかも「安保反対」「君が代反対」の村山(富市)さんを担いで政権を取ったんだよ。誰が考えてもおかしいと思う。だけど、村山さんは総理に値する人だったんだよ。 

 

村山さんに会った時に、「(自民党が担ぐという)話はありがたいんだけど、俺の党(社会党)と政策が全然違う」と言うから、「それはそうだけど、政策はあなたが総理になってから考えればいい話でしょう」と言った。すると村山さんも「そうじゃわな」と。偉いもんだ。 

 

玉木:その時の自民党は、少数与党になるという道はなかったんですか? 

 

亀井:「小に大を担げ」と言ったってダメなんだ。小である社会党が嫌だと言ったら終わりだ。そうじゃなくて、「大が小を担ぐ」ならできる。簡単な力学だ。 

 

玉木:よくそういうことを思いつきましたね。 

 

恐縮する玉木氏 

 

亀井:まあ政治ってのはそんなもんだよ。今、石破政権も少数与党になっているが、アンタは助けに行くのか? 

 

玉木:我々の政策を実現してくれるかぎりにおいては協力していますけれども。 

 

亀井:ダメだ、お前は。もう政治家やめろ。それは思い上がりだ。政策なんて村山さんのように、政権を取ってから考えればいい話だ。世の中はどんどん変わっていくんだから、その時に合った一番いい政策を考えて実行するのが政治家だよ。自分たちの頭にあるものを押し付けるのは政治家じゃねえんだよ。 

 

玉木:我々も国民が求める政策を打ちたいと考えています。来年は参院選もありますし。 

 

亀井:今みたいにフラフラしていたら選挙には勝てないぞ。そうじゃなくて政治家なら政権を取りに行くんだ。かつて安倍晋三総理に次期総理は誰が相応しいかと聞いたら「権力は自らもぎ取るものです」と言い切った。俺も常に風は吹かせるもので、待っていてはダメだと言っていたから、全く意見が一致したよ。 

 

後編記事「「玉木くん、石破総理を倒すんだ!」重鎮・亀井静香の説教に玉木雄一郎がタジタジ…」へ続く 

 

「週刊現代」2024年12月28・2025年1月4日号より 

 

週刊現代(講談社・月曜・金曜発売) 

 

 

 
 

IMAGE