( 242926 ) 2025/01/01 18:51:51 0 00 「年賀状じまいに定義はないが、相手への心遣いが必須」と話す村山さん
今後は年賀状のごあいさつを失礼させていただきます―。広島市安佐北区の主婦(78)宅には数年前から「年賀状じまい」が届き始めた。喜寿のタイミングで昨年から自身も年賀状じまいの流れに乗り、それまで出していた50枚を親しい友人だけの10枚に減らした。「寂しさも感じましたが、今はLINE(ライン)でのやりとりを楽しんでいます」という。
女性は年賀状じまい以降、かえって友人と年始以外でも頻繁に連絡を取り合うようになり、遊びに出かけることも増えたという。ただ年賀状じまいを受け取った人の中には「縁が切れてしまうのでは」「こちらから年賀状を送るのはいいの?」と思う人もいるのでは。どうしたらよいのか、日本現代作法会の村山紀子総師範に聞いた。
あなたが年賀状を出した人から届いた場合は、年初のあいさつもしており、やりとりは完結しています。基本的に返事は必要ありません。年賀状を出していない人から届いた場合は、メッセージを読んだことや、今までの感謝と今後のお付き合いに関する言葉を添えた年賀状や手紙をお返ししましょう。
明確な決まりはありませんが「私は送らないし、あなたも送らないで」と捉える方が多いです。感謝や近況を伝えたい場合は「年賀状じまいをされたとのこと、承知しておりますが、どうしてもごあいさつしたくお送りしました。ご返信には及びません」などと添えると安心です。
その場合は返事が必要です。「これまでお心のこもった年賀状いただき、ありがとうございます」とお礼を伝え、今後は相手から提案された新しい連絡手段であいさつさせていただく旨を伝えましょう。
メールやSNSでの連絡が難しい場合は、返信は不要であると書き添えた上で「その方には年賀状を送る」としてもよいのでは。
年始あいさつは年の初めにその人を思う時間。その重みは年賀状でもSNSでも変わりません。重要なのは「年賀状をやめる=縁を切る」ではないということ。基本的なポイントは押さえ、それぞれに合ったあいさつを続けていければよいですね。
中国新聞社
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