( 242936 ) 2025/01/01 19:03:18 0 00 斉藤慎二、松本人志
「週刊文春」に性加害疑惑を報じられ、自らの名誉を毀損されたとして5億5000万円の損害賠償などを求めて文藝春秋側を提訴していた、ダウンタウン・松本人志(61)。昨年11月に突如訴訟を取り下げると、松本が所属する吉本興業は、〈活動再開につきましては、関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます〉と復帰を前提にしたコメントを発表した。
一方、同じく吉本興業所属のお笑い芸人で、バラエティー番組のロケ中に性的暴行をした容疑で書類送検されたジャングルポケット・斉藤慎二(42)は、「重大な契約違反の疑いがある」としてマネジメント契約を解除されている。
両者とも無実を訴えている点は共通している。もともと松本の件は告訴すらされていないのだが、現時点では斉藤も起訴されるかどうかも不明。さらに斎藤の場合は、妻が冤罪を訴えている。
にもかかわらず、事務所側の対応に大きな差があるのは、芸人としての格の問題なのだろうか(一部、10月7日配信記事、「週刊新潮」11月21日号をもとに再構成しました)。
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松本が訴訟取り下げを発表すると、さまぁ~ず・三村マサカズ(57)やオズワルド・伊藤俊介(35)ら、テレビ復帰を切望する後輩芸人たちからのラブコールがSNS上に相次いで投稿された。斉藤はというと、相方であるおたけ(42)、太田博久(41)の二人は謝罪文を掲載し、その後も斉藤をかばうような振る舞いは見せなかった。
性加害疑惑が報道される直前、デイリー新潮がおたけに直接取材した際の様子を再現してみよう。
――斉藤さんが休業中ですけれども、7月に番組のロケ中に女性へ暴行した件で捜査を受けていることが原因ではないかとのことで取材しています。何か聞いていますか? おたけ:誰に聞いたのですか。誰かに聞かれてうわさで来たみたいな? 吉本に行って、直撃みたいな?
――吉本にも取材依頼書を送っています。 おたけ:僕は全然、あの、体調不良で。
――じゃあ、何かそういったトラブルっていうことは、全然聞いたことはない? おたけ:はい。体調不良で。連絡も取ってないんで。
――一緒にお仕事する予定だったのにいきなりお休みになっちゃった、という感じで連絡をもらったということですか? おたけ:そうです、そうです。で、連絡が取れないっていうか来られなくなって、で、マネージャーの方からそういうふうにして、まあ、僕と太田で動いている(二人で働いている)というだけで。はい。
――ご本人から連絡はありました? こういうふうに具合が悪いんだとか。 おたけ:いや、無いです、だから。
――おたけさん自身は連絡も取れていない? おたけ:そうです。そうです。
――携帯とか鳴らしたけど反応が無い、みたいな感じですか? おたけ:いや、反応じゃなくて。連絡は取ってないんで。別に普段から取ってないんで。あの、日常生活で、あえて取らないじゃないですか。だから、別に取ってないです。
――じゃあ、今話を聞いてビックリみたいな? おたけ:それは、事実のことを、今、言われているんですか。(僕は)知らないんで。
――むしろ、事実かどうか、確認したかったから伺った次第です。 おたけ:いや、知らないんで、それがもし事実だったら、僕もビックリしちゃうんで。確認するんで。予想で言われたの?
――いや、予想ではなくて、取材で近日中に書類送検か逮捕をされるという話を聞いています。 おたけ:はー。そんなんだったら、(僕はその情報を)聞くじゃないですか。
――全然、聞いてない? おたけ:はい。だから、ビックリしたんで。
「斉藤はそんなやつじゃありません」などといったフォローはなく、淡々と答える。松本へのエールの熱さと比べるとどこか周囲の人間からの反応にも大きな差があるようなのである。
それはテレビの視聴者も同じだという。在阪準キー局関係者によれば、松本のテレビ復帰第1弾は「探偵! ナイトスクープ」(大阪・朝日放送)が濃厚だというが、
「兵庫県尼崎市出身の松本さんは関西で絶大な支持があります。地元では、東京とは比べものにならないほど人々の目が温かいのです。ナイトスクープはそんな関西ローカルの番組で、朝日放送が彼を復帰させたとしても、東京のキー局に比べればだいぶクレームが少なくて済むと考えられます」
さらには、
「ナイトスクープのCM枠はいわゆる“スポット”で、毎回、決まったスポンサーが付いているわけではありません。だから、朝日放送は特定のスポンサーの顔色をうかがうことなく、独自の判断で松本さんの復帰を決められるといえます。何より、同局は今や彼の代名詞ともなった年に1度の特別番組『M-1グランプリ』を制作しており、両者は相思相愛の関係であることも重要です」(同)
もっとも、仮に地上波に復帰したとしても、一連の文春報道の影響はあるだろうという見方も。演芸評論家の吉川潮氏に聞くと、
「ダウンタウンの芸は、他の出演者につっこんだり茶々を入れたりする“イジリ芸”です。自分たちが常に場の中心にいて、周りを容赦なく斬っていく。トークショー形式で不特定多数の相手をさかなにするのです。松本さんは、そんな現在のバラエティー番組のひな型ともいえるスタイルを作り上げた、先駆者でした」
しかし、
「後輩に女性を集めさせて、品のない遊びをしていたことがバレたのは痛過ぎます。手下を従えて尊大に振る舞っていたこれまでの言動が、テレビの中の“芸”ではなく、ありのままの“素”だったと気付かれてしまったからです。もはや彼の“イジリ芸”は文春の記事を想起させる、笑えないものになってしまったと思います」(同)
やはり、芸人としては計り知れないダメージを受けたということになるらしい。
しかし、昨年12月25日、芸能記者の中西正男氏の取材に応じたインタビュー記事がYahoo! ニュースに掲載された。そこで松本は、独自のプラットフォームで活動する構想があることを明かしている。賛否の声が飛び交う中、松本の次の一手は――。
デイリー新潮編集部
新潮社
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