( 243844 )  2025/01/03 18:19:56  
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冬のシーズンになり、雪道を走る機会が増えてきました。

4WDが雪道に強いと言われる理由について説明されています。

雪道ではタイヤからの駆動力が重要であり、4WDは4つのタイヤで駆動力を伝えるため、2WDよりも優れた性能を発揮します。

JAFの実験でも4WDが登坂性能に優れていることが示されています。

ただし、ブレーキ性能に関しては駆動方式に関係なくほぼ同じであり、全ての車両が雪道での停止に苦労することが指摘されています。

より安全に運転するためには、雪道では速度を控え、注意深く走行することが必要です。

(要約)

( 243846 )  2025/01/03 18:19:56  
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 本格的な冬が到来し、雪道を走るというシチュエーションも増えてきました。 

  

 そこで気になるのが「4WDは雪道に強い」という話です。 

 

FRで雪道走れる? 

 

 実際に積雪地域では4WDグレードの人気が高いといった声も聞きますが、駆動方式による雪道での走行性能に差はあるのでしょうか。 

 

 結論から言えば雪道で最も強いのはやはり4WDです。 

 

「強い」という表現をどう捉えるかは人によると思いますが、雪道での走破性が最も優れているのは4WDと言えます。 

 

 通常のアスファルトよりも雪道が滑りやすいのは誰もが知っていることですが、滑りやすいということは、1本のタイヤから伝えられる駆動力も小さくなります。 

 

 そうなると2つのタイヤで駆動力を伝える2WDよりも、4つのタイヤで駆動力を伝えることができる4WDの方がより多くの駆動力を路面に与えることが可能です。 

 

 そのため、雪道では4WDが強いと言われているのです。 

 

 実際にJAF(日本自動車連盟)がおこなった登坂実験などでも、2WDでは登ることができなかった登り坂を4WDならば登ることが出来た動画で紹介されています。 

 

 雪道ではクルマが滑りやすい路面にハマってしまい、前にも後ろにも動かない「スタック」と呼ばれる状況が起こることがありますが、2WDに比べて4WDならばこのような状況に陥る可能性は少なくなります。 

 

 このように雪道で前に進むことに関しては、4WDは2WDに比べて強いというわけです。 

 

 ただ、4WDだから雪道でより安全とは言えません。 

 

 止まる力である制動力を伝えるタイヤの数は2WDだろうと4WDだろうと関係ないからです。 

 

 曲がる力に関しても同じ。雪道での「走る」は4WDが強いですが、「曲がる・止まる」は2WDと変わらず、「4WDだから」と過信せずに減速やカーブは注意して余裕を持った走行が必要となります。 

 

 ちなみに2WDでも「FF(フロントエンジン・フロントドライブ)」や「FR(フロントエンジン・リアドライブ)」、「MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)」に「RR(リアエンジン・リアドライブ)」など様々な駆動方式が存在します。 

 

 この中ではFFが雪道に強いと言われています。 

 

 その理由は駆動する前輪の上に、自動車を構成するパーツの中でも最も重たいエンジンが載っているからです。 

 

 駆動輪である前輪に荷重がかかることから、より駆動力を効果的に伝えることが可能なのです。 

 

 その点で言えば、フロントにエンジンが載っていてリアタイヤで駆動するFRは、駆動輪とエンジンが離れているため、駆動輪である後輪に荷重がかかりにくく、駆動力を伝えるのが最も苦手な駆動方式と言えるでしょう。 

 

 駆動輪にエンジンが近いという理由であれば、MRやRRも雪道に強いと言えそうです。 

 

 ただ、ステアリング操作が伝えられる前輪からは遠くなってしまうため、フロントタイヤに荷重が乗りにくく、雪道ではFFよりも曲がりにくくなってしまう場合があります。 

 

※ ※ ※ 

 

 どの駆動方式でも言えることは、ブレーキ性能はほぼ一緒ということ。それだけ雪道では止まることに関しては、全てのクルマが平等で不得意なのです。 

 

「いつもより曲がりにくい」「いつもより止まりにくい」、そのようなことを念頭において雪道ではより注意して安全運転をしましょう。 

 

西川昇吾 

 

 

 
 

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