( 248101 ) 2025/01/12 05:32:52 0 00 FNNプライムオンライン
東京・品川区の人気ラーメン店「江戸一」が、物価高騰の影響により、1月20日に閉店する。 ラーメンのスープ作りにかかるコスト増が経営を圧迫していて、コスト削減が見込める、油(あぶら)そばなど、スープのない麺メニューへの“くら替え”をする店が増えているという。
熱々のスープが、しっかりとからんだツヤツヤの麺。 東京・品川区の大井町で27年続く人気のラーメン店だ。
お客さんからは「おいしいです」、「最初寒かったんですけど、食べたら体がポカポカしたのでおいしかったです」の声が聞かれた。
昼時は、この味を求める多くのお客さんで大にぎわいだが、このラーメン店「江戸一」は、さまざまな物価高の影響を受け、27年間続いた店を閉めることを決めた。
人気があるにもかかわらず、1月20日に閉店するのだという。
「20年行ってるんだけど、前は(ラーメンが)650円だったんだけど、(今は)900円。残念です、さみしいです」と、常連客からは閉店を惜しむ声が聞こえた。
ラーメン店の経営環境は、厳しさを増している。
帝国データバンクによると、2024年の1年間のラーメン店の倒産件数は72件にのぼり、過去最多を更新した。
その理由の1つが、ラーメンの“命”ともいえるスープ作りにあるという。
江戸一・店主: 豚骨と鶏のスープを混ぜて作っているスープなんですけど、(スープを)2つ作って。だから2倍かかるっていう、単純計算で。 物価が上がっているので、材料費がすごく上がっているので。
食材だけではない。
スープは長時間煮込む必要があることから、ガス代などの高騰も痛手となって、ラーメン店の経営を圧迫しているという。
こうした状況の中で増えているのが、“スープが命”のラーメンから、スープのない麺メニューへのくら替えだ。
扱うのは、スープいらずの「油そば」。
客: おいしいです。麺がモチモチしていて、すごく相性が良くておいしいです。
常連客: よい価格。週に何回か来ている。とてもリーズナブルだしおいしい。
「油そば専門店 麺と油」は、2024年11月にラーメンから油そば一本にくら替えし、スープ作りを一切やめたことで、大幅なコストカットに成功したという。
ZENJI・工藤拓也代表取締役: (スープ作りがなくなったことで)だいたい月で6万円ぐらい人件費が減りました。(原価率)33%ぐらいから20%前後まで削減することができたので。
コストカットできた分は、ソフトドリンクなどの無料サービスで還元しているという。
油そばの専門店をチェーン展開する東京油組総本店によると、2022年からの3年間で店舗数は約2倍に増加し、好調を維持しているという。 (「イット!」1月10日放送より)
イット!
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