( 250581 ) 2025/01/17 04:07:46 0 00 観世音菩薩坐像(長崎県対馬市教育委員会提供)
長崎県対馬市の観音寺から盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像について、同寺は16日、来週にも返還を受ける見通しになったことを明らかにした。返還された後、所有権を主張していた韓国の浮石(プソク)寺に貸与し、100日間の法要が行われるため、仏像が実際に日本に戻るのは5月になる見通し。
観音寺前住職の田中節孝(せっこう)さん(78)によると、昨年12月、浮石寺などとの間で合意書を取り交わしていたという。来週中に田中さんが韓国に行き、仏像を保管する施設で所有権の移転を確認する。その後、浮石寺の求めに応じて一時的に貸し出す予定。法要が終わった後、5月に再び韓国を訪れて日本に持ち帰る。
仏像は県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像(かんぜおんぼさつざぞう)」で、2012年に韓国人窃盗団に盗まれた。窃盗団は韓国警察に逮捕され、仏像は回収されたが、浮石寺が「14世紀に倭寇(わこう)に略奪された」と主張し、保管する韓国政府に引き渡しを求めて提訴した。韓国大法院(最高裁)は23年10月、所有権は観音寺にあると認めた。
田中さんは「喜びに堪えない。檀家(だんか)の人たちも安心してくれると思う」と話した。
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