2024年の中国の実質GDPは5%増加し、政府の目標である「5%前後」の成長率を達成したものの、前年からの減速が見られた。不動産不況や個人消費の低迷により景気停滞感が続いている。24年10~12月期は5.4%増で前の期より成長が加速したが、トランプ次期米大統領の就任に伴い関税引き上げへの懸念が高まり、輸出が増加した。(要約)
中国国旗=ゲッティ
中国国家統計局が17日発表した2024年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年比5・0%増だった。中国政府が掲げた「5%前後」の成長率目標は達成したが、23年の5・2%増から減速した。長期化する不動産不況や個人消費の低迷で、景気の停滞感が続いている。
24年10~12月期の成長率は5・4%増で、7~9月期の4・6%増から加速した。トランプ米次期大統領の就任で関税引き上げへの警戒感が高まる中で、駆け込みで輸出が伸びた。【北京・松倉佑輔】