( 254124 )  2025/01/23 17:41:56  
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クルマの性能を表す際に馬力が重要視されるが、トルクの数値も重要である。

パワーとトルクは異なる性質を持ち、トルクが大きい車は力強い加速感を得られる。

トルクが大きい車は、低速域での加速力が高く、速度域の高いところで伸びやかな加速を楽しめる。

パワーは速度を出すために必要であり、トルクをグッと漕ぎ出すことができても、パワーがないと高速を維持することが難しい。

クルマを選ぶ際には、自分が俊敏な加速力を求めるのか、それとも速度域での加速感を楽しみたいのかを考慮して、トルクとパワーの数値を確認することが大切だ。

(要約)

( 254126 )  2025/01/23 17:41:56  
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クルマのパワーを表す単位として馬力がよく用いられるが、トルクの数値も重要だ。もし、購入するクルマのスペックを気にするのであれば、カタログ数値の確認をオススメする。 

 

 クルマのスペック表などをくまなくチェックするクルマ好きであれば、気にしない人はいないといっても過言ではないのが、パワーとトルクの数値だろう。 

 

 ただ、一般的によく気にされがちなのはパワーのほうで、たとえば、「400馬力」と聞くとなんとなくすごそうなイメージをもつ一方で、「500Nm」といわれてもイマイチピンとこないという人が多いかもしれない。 

 

 パワーもトルクもいずれも力を表す数値ではあるが、性質が異なり、トルクはねじり力を表すものとされている。ねじり力といわれてもイメージしづらいかもしれないが、軸をまわす力を指しており、工具を使ってボルトやナットを締める力と同じもので、「トルクレンチ」という工具があるのもそのためだ。 

 

 軸をまわす力が強いということはタイヤをまわす力も強いということで、トルクの数値が大きなクルマほど、アクセルを踏み込んだときの「グッ」というような力強い加速感を得ることができるのである。 

 

 そのため、低回転域から太いトルクを発生することができるディーゼルエンジンや、仕組み的にはゼロ発進から最大トルクを発生させるモーターで駆動する電気自動車などは、停止状態からのダッシュでパワフルな加速をすることができるというワケだ。 

 

 一方のパワーは仕事量にたとえられ、速度を出すために必要なものということができる。このあたりの関係性は自転車にたとえられ、ペダルを漕ぐ力はトルク、そしてペダルを漕ぎ続ける力がパワーと考えるとわかりやすい。 

 

 トルクの数値が高ければ、ペダルをグッと漕ぎ出すことができるため、発進加速は良好になるが、ペダルを漕ぎ続けるパワーがないと、高い速度を出すことができないということを思い浮かべてもらえればイメージしやすいのではないだろうか。 

 

 そのため、街なかで俊敏な加速力を味わいたいのであれば、低回転域で大きなトルクを発生する車種を選べばいいし、速度域の高いところで伸びやかな加速を楽しみたいのあれば、パワーの数値が高いクルマが有利ということになるのだ。 

 

 なかなか言葉で説明されても難しい部分ではあるが、このあたりのイメージを頭に入れてスペック表を見て、実車を乗ってみると新たな気付きがあるかもしれない。 

 

小鮒康一 

 

 

 
 

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