( 254139 )  2025/01/23 17:52:55  
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自民党は、裏金づくりや政治資金収支報告書の不正をめぐる調査で一部の地方議会に限定し、萩生田光一氏を含む都道府県連の問題は避けられている。

企業や団体献金については、立憲民主党との関係も含めて議論が混迷し、「政治とカネ」に対する不信感が広がっている。

自民党は立憲民主党との取引材料として労組の献金規制を持ち出し、裏金調査や献金規制の撃ち方を模索している。

これらの動きに対して、立憲民主党や世論は注意が必要だ。

(要約)

( 254141 )  2025/01/23 17:52:55  
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とんだ“萩生田隠し”、例によって自民党のお手盛り調査(C)日刊ゲンダイ 

 

 自民党のゴマカシ体質は筋金入りだ。東京都議会自民党会派の裏金づくりをめぐる会派職員の立件を受け、石破首相は「47都道府県の実態をきちんと調べることは党に指示した」と胸を張っていた。全国津々浦々、組織的裏金づくりの実態解明に本腰を入れるかに見えたが、さにあらず。毎度おなじみのお手盛り調査でお茶を濁す腹だ。 

 

 石破首相は「おそらく今週中に説明できる機会がある」とし、24日の通常国会召集前の結果公表を示唆していた。ところが、党ナンバー2の森山幹事長は「ほかの道府県議会で特別な政治団体を持っているか、(政治資金)パーティーをしたことがあるか、(政治資金の)収支報告が正確になされているか調べさせてもらう」と軌道修正。国会議員も所属する「都道府県連」を対象とせず、「道府県議会」に絞り込んだ。 

 

「都道府県連も調査すれば、国会議員にも累が及ぶリスクがある。旧安倍派幹部の萩生田光一元政調会長が昨夏まで会長を務めていた都連でも政治資金収支報告書の不記載が判明し、多額の裏金づくりが疑われている。やぶへび回避です」(都議会関係者) 

 

 とんだ萩生田隠しだ。 

 

■企業・団体献金でも単独改正案で立憲と“取り引き”か? 

 

 3月末までに結論を出すことで与野党合意した企業・団体献金をめぐってもデタラメ。党政治改革本部事務局長の小泉進次郎元環境相は「禁止よりも公開という立場」とか言って維持で譲らない一方、労組関係の政治団体による献金規制を強化する政治資金規正法改正案を検討し始めた。連合が支持母体の立憲民主党へのあてつけなのがミエミエ。通常国会での単独提出を目指すという。 

 

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言った。 

 

「裏金調査はまた中途半端、企業・団体献金は死守の上に立憲に嫌がらせ。来年度予算案の審議が控える中、新たな火種をつくってどうするのか。世論調査でも『政治とカネ』をめぐる不信感はマシマシ。最近の自民はわけがわからない」 

 

 与党が衆院で過半数を割り込んだ結果、予算委員会委員長のポストは立憲民主に移った。野党は予算案審議入りの条件として、有罪が確定した旧安倍派の会計責任者の参考人招致を求めるなど、強気ではある。 

 

「自民が労組の献金規制を持ち出してきたのは、立憲との取引材料にするため。最終的にはウヤムヤにする代わりに、裏金調査も企業・団体献金禁止も撃ち方やめ。本予算の年度内成立に向けた協力も得ようという皮算用です」(野党関係者) 

 

 まさか握っていないだろうな──。立憲に対しても要注視だ。 

 

  ◇  ◇  ◇ 

 

 自民大阪府連の青山繁晴会長(参院議員)が、府連主催の政治資金パーティーを当面見送ることを明らかに。新たな政治資金獲得の手段として、府民が参加する運動会や親子スキー教室、水泳教室を開き、参加者から寄付を募るとか…関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。 

 

 

 
 

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