( 254774 )  2025/01/25 03:04:53  
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政府・与党は、所得税が生じる「年収103万円の壁」を150万円に引き上げる方針で調整に入った。

これに対し国民民主党は178万円を求めていたが、両者の交渉は中断していた。

国民民主の理解を得られるかが焦点となっている。

石破茂首相は国会での賛成を求める方針で、国民民主に譲歩し、早期成立を目指す考え。

過去の合意からの対立や要求額の違いにより、協議は難航している。

(要約)

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パート従業員の女性らは「年収の壁」に応じて、「働き方」を調整しているという=東京都練馬区のスーパー(鴨志田拓海撮影) 

 

政府・与党は、所得税が生じる「年収103万円の壁」の引き上げを巡り、150万円を上限に引き上げる方向で調整に入った。24日、政権幹部が明らかにした。国民民主党は178万円への引き上げを求めていたが、与党は昨年末に123万円を提示したため、両者の交渉は中断していた。国民民主の理解を得られるかが焦点となる。 

 

国民民主は、与党が提案した引き上げ幅では不十分だと反発していた。政府高官は産経新聞の取材に「引き上げは150万円以内だ」と述べた。別の与党幹部も「150万円までであれば、物価上昇率などで引き上げ根拠を説明できる」と語った。 

 

石破茂首相は24日召集の通常国会に少数与党で臨まなければならない。国民民主に譲歩し、早期成立を目指す令和7年度予算案への賛成を引き出したい考えだ。 

 

103万円の壁の引き上げを巡っては、国民民主が先の衆院選で訴えて躍進し、過半数を失った与党の自民、公明両党と協議を進めてきた。昨年12月11日には3党の幹事長会談で「178万円を目指して来年(今年)から引き上げる」という内容の合意書を交わした。 

 

だが、与党が国民民主に提示したのは123万円だったため、国民民主は強く反発し協議を打ち切った。3者は協議の継続自体は確認したが、今年に入ってからは目立った進展はなかった。 

 

国民民主の玉木雄一郎代表(役職停止中)も今月15日のラジオ日本番組で、与党が国民民主との合意を履行した場合は予算案に「賛成する」と明言した。ただ、国民民主内にはあくまでも178万円を求める強硬論もあり、交渉が決裂する可能性もある。 

 

 

 
 

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