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石破政権は、少数与党での臨時国会を終えた後、自民党・高市早苗前経済安保担当大臣を迎え、総裁選や総選挙、トランプ新大統領誕生などについて話し合った。

高市氏は、自民党の党費寄付や政治資金の問題、透明性確保のための法案、選挙選最終盤の2000万問題などについてコメントした。

また、「闇バイト」対策や外交・安全保障、選挙での政策重視の重要性に触れた。

(要約)

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「政治とカネ」問題など逆風の続くなか、少数与党での臨時国会を終えた石破政権。今回は自民党・高市早苗前経済安保担当大臣をゲストに迎え、総裁選や総選挙を経て自民党のこれからについて、そしてトランプ新大統領の誕生と外交・安全保障、さらに「闇バイト」対策の提言や選択的夫婦別姓などについて伺いました。(聞き手:川戸恵子 収録:1月23日) 

 

■貴重な党費「8億円寄付」でも誰も納得していない…他に方法あったのでは 

 

――「政治とカネ」に関して、また都議会自民党の裏金問題が。裏金問題についても「赤い羽根」へ8億円寄付して、これでもういいのか?っていう声もありますよね。 

 

高市早苗 前経済安全保障担当大臣: 

いや、ほぼ誰も納得していなくて。私も今、自民党の中で党員獲得数は2番目です。だけど1人4000円も払っていただいて党員になっていただくんですよ。事務手続きも結構大変なんです。私自身も当然党に寄付もしてますし、そうやって積み重ねた党費を使って「寄付をする」。それでけじめをつけたと思われたら。貴重な党費を党活動じゃなくて、寄付に使われちゃったことはやっぱり悔しいです。 

 

それだったら、例えば私達国会議員の歳費を、「もう今月分はありませんよ」と丸ごと党から引いてもらって。これで自民党全体として、例えば震災で一番お困りの被災地に寄付しますよと。私達個人個人は寄付したら違反になるのでできませんので、党を通してするとか。他に方法はあったんじゃないかなと思ってます。 

 

■まずは徹底的な再発防止策 公平性・透明性確保で「堂々と公開できる形に」 

 

――明日から通常国会が始まります。自民党としては企業団体献金は廃止ではなく「透明性を確保」ということなど2つの法案を出すと言われてますが。 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

まだ各党とも調整中だし直接議論に関わっていないので断言はできませんが。 

やはり私がずっと申し上げてきたのは、再発防止策を徹底的に打ち出すと。自民党の党本部の運営の原資は党員の方々の党費や寄付であったり、私達も党本部に寄付をしてますよね。そういったものが原資です。 

 

けれども、これまでは幹事長の采配でそのお金を使える。幹事長室で使い道を決める。そういう属人性を徹底的に廃して、会計とかの責任者にも入ってもらってきちっと予算立てをして、必要なところに、公平に使う。人によってたくさんお金をもらったとか、全然もらえてないとかいろんなことがあるみたいなんですが、それは変ですよね。やっぱり透明性を確保してきっちり堂々と公開できる形を作って、できたら衆院選前に国民の皆様にそれをお示ししたかったですよね。 

 

 

■最終盤の“2000万問題”で「期日前の票返せ!」…政策も言えず悔しい選挙戦に 

 

一回、4月に岸田前総裁はじめ茂木幹事長や小渕優子さんやたくさんの方が苦労して処分を決めたわけですよね。非公認よりも厳しい処分を受けた人もいらした。それが解散日にまた「非公認です」とか「重複立候補を認めません」とか、新しい処分と一緒ですよね。それが繰り返しニュースでも報道されますよね。だから、あえて自民党が政治資金問題を選挙の争点にしちゃった。 

 

私は全国遊説してたけど、政策を言えない候補が多かったのは本当に悔しかった。無派閥や新人さんで一切不記載問題に関わってない方も、延々お詫びの演説をされてるんで。「いや、自分が議席を得たらこれをやりたいっていう政策を言いなよ」って言っても、まずお詫びから始まる、という惨状でしたね。 

 

――選挙選最終盤では「非公認にも2000万」問題もありました。 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

あれはびっくりしましたね。九州回ってる最中だったので…あのニュースを見て「終わった」と思いました。ついこの間、落選中の方と大阪でお好み焼きを食べてて。彼が辛かったのは…ニュースが流れる前は10人のうち8人ぐらいが「頑張れよ」って言ってくれて。あれが出たとたん、ビラも取ってもらえない。それから「お前に期日前で投票しちゃった」「票返せ」って言われたときに候補者として心が壊れたって言ってました。あれも意味がわからないですね。だってお金出すんだったら最初から堂々と公認すればいいし、公認できない方だったら出す必要ないし。 

 

■「闇バイト」強盗で死者も…「仮装身分捜査」で命に関わる犯罪を止めたい 

 

――「闇バイト」対策では「仮装身分捜査」確立なども提言されました。 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

大体SNSなどで闇バイトを募集するというときに、警察官が応募しても「身分証送ってこい」って言ってくる。これまでは「警察官が偽の免許証を作ると、公文書偽造罪に問われるんじゃないか」と。しかも各裁判所ごとの判断になるっていうんで、みんなそれが怖いので作らなかった。それを送らないと、そこで犯行グループと連絡が途絶えてたんですよ。 

 

でもどう考えても、もう殺傷事件まで起きてるんで。命に関わる犯罪を抑止するとか、実行犯に対応することを考えると、警察官がそのためだけに偽造身分証を作るってことは、刑法35条が認める正当業務行為に当然あたるだろうということでそれを明確化したわけです。このガイドラインで警察官の方も堂々と操作できますよね。 

 

 

もう一つは職業安定法を徹底する。今の職業安定法だって、求人するときとか仲介するときっていうのは、誰が募集してるのか、どんな仕事をどの場所でやってどういう賃金なのか、いろんなことを明示しなきゃいけないってなってるのに。例えば、「ホワイト案件、即日即金」としか書いてないところはそれはもう違反広告なんですよね。だからその違反広告を載せないようにすると仲介事業者も今一生懸命協力していただいて、必要なことが書かれてないものは削除したり、載せないという取り組みが始まってます。 

 

強盗殺傷事件、命に関わることを早く止めたかったんで緊急提言を出したんですけれども、相変わらずロマンス詐欺とかお金を取られちゃう事件は減ってないんですよ。次の第2弾として考えているのは、金融庁や各金融機関のご協力も必要なんですが、取られたお金がどんどんどんどん口座を移っていって海外に出ちゃうとか、引き出されちゃう前におさえて、被害者にお返しできるような体制を作りたいんで。これは金融機関のご協力も必要なので、次の取り組みとしてやりたいと思ってます。 

 

■トランプ氏周辺から面会の打診あったが…“やはり総理が先に会うべきと”石破政権のバランス外交は「順番が違うように思う」 

 

――トランプさんがまた大統領に。トランプさんに招かれたとか 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

それは違って。トランプさんに近い方から「会えるんで来ないか」ってお誘いは去年から何度かいただいてたんですが、やはり一国の総理大臣が先に会うべきだと思ったので、ご遠慮いたしました。 

 

――こちらがトランプさんの打ち出した主な施策ですが。 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

国際的枠組みではWHOからの離脱。保健の世界からは地理的な空白っていうのを作っちゃいけないんで、私はむしろ台湾なんかもオブザーバーで入ってほしいなと思ってる方なんですが…。ただWHOに関してもトランプさんはこの代替となるパートナーをきちっと作ると言っている。パリ協定離脱でも、米国は環境保護をちゃんと優先する取り組みを“主導する”ということを言ってるんで。環境保護に後ろ向きなんじゃなくて、アメリカが主導するということを言っている。ただし経済成長や雇用に影響のないように。 

 

 

だから本音は多分“拠出金”だと思うんですよ。アメリカはちゃんと拠出金払ってるのにガバナンスが思ったようなことじゃない。拠出金は納税者のお金だから、というのが意図なんだろうと思います。 

 

――中国を意識した発言が多いと思うんですが、一方で日本の政権はその中国に対して一部前のめりのような気が。 

 

高市早苗 前経済安保大臣: 

年末はちょっと心配してましたね。石破総理が「早期の訪中をしたい」とまずおっしゃって。1月になったら今度はインドネシアで。アメリカと中国、大国についてはバランス外交。私はちょっと順番が違うように思って。希望を言うと本当は国会召集前に、トランプさんの就任前にでも1回会って欲しかったです。1回会っていろんな会話を交わして、親しくなれば、あとはリモートでかなり重要なやり取りってできますから。だから先に中国中国っていうんじゃなくて、やっぱり日本にとっては同盟国は第一。そして同志国、有志国で、その他の国っていうのが私は優先順位だと思ってます。 

 

中国との外交も大事ですよ。日本の安全を守るためにも。中国には日本企業も多い。反スパイ法で拘束されてる人もいる。あれだってはっきり言うべきことを言わないと帰ってこないですから。それは大事ですけど…ちょっと順番が違うように思う。 

 

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