( 255674 )  2025/01/26 17:49:51  
00

49歳の筆者は、夫婦で年金暮らしをしており、財布事情が厳しい。

そんな中でもお正月を楽しむため、節約術を実践している。

食材の買い出しは早めに済ませ、自家製カット野菜や冷凍食品を活⽤して料理を工夫。

お正月飾りもリーズナブルにし、1週間遅れでおせちを購入。

クリスマスも半額ケーキを楽しむことで、豊かな生活を楽しんでいる。

(要約)

( 255676 )  2025/01/26 17:49:51  
00

半額高級おせちの実力は… トップ写真は年末に向けて仕込んだ自家製カット野菜(筆者撮影) 

 

 東京都港区、高層ビルの狭間にひっそりたたずむ古くて小さなマンションの1部屋、12畳1ルームにミドルシニアの夫婦が、預かり犬と共に暮らしています。 

 

 筆者はもうすぐ49歳。62歳の夫は、数年前よりがんを患い昨年の夏に仕事を退職しました。前倒しで年金暮らしをスタートしたものの、収入は激減。しかも医療費は毎月、医療費高額療養費の限度額を超えています。 

 

 そんな財布事情が厳しい私たちですから、昨今の物価高は大打撃です。それでも節約を楽しみつつ、機嫌良く日々を過ごしています。ということで、今回は我が家のケチケチだけど愉快なお正月の過ごし方をご紹介します。 

 

■質素でもお正月は楽しめる 

 

 我が家はなるべく年末年始に買い物はしないようにしています。 

 

 おせちを作るとか、お正月用のお菓子を買うとかしなくても、クリスマス前あたりから、急にスーパーが年末価格になって、野菜やお肉が高くなるためです。 

 

【画像】売れ残りだから…と侮れない!  筆者が半額で購入した「百貨店の高級おせち」 

 

 夫婦2人暮らしで、家も狭いから、年末年始に誰かが来るということもありません。だから「お正月こそ、質素に暮らす」のが、我が家のモットー。 

 

 なるべく早めに買い出しを終え、冷蔵庫には日持ちする食材を詰め込み、冷凍庫には売値が変動しない冷凍食品やパンを冷凍したやつをぎゅうぎゅうに収納しておきます。 

 

■自家製カット野菜を仕込んで正月に備える 

 

 生来のものぐさな私は、お正月はゆっくりダラダラゴロゴロして、家事は極力せずに、正月番組を堪能したい。そのため、前もって野菜をカットしてフライパンで炒めて自家製カット野菜を作り、冷蔵庫で保存しています。 

 

 スープの素をお湯で溶かして、そこに炒めた野菜を放り込めば具だくさんスープに早変わり。 

 

 ここにそばを投入すれば年越しそばになるし、お餅を投入すればお雑煮になる。玉ねぎやニラなどを避けて、犬に与えてもいい野菜で作っておけば、犬のごはんにもなるので、さらに手間が省けます。 

 

 以前は野菜をだし汁でゆでて、鍋ごと保存していたのですが、鍋と水分の重みで、冷蔵庫のガラス棚にダメージがありそうな気がして、汁なしで保存するスタイルに変更しました。 

 

 これが大当たりで、炒めたほうがうま味が凝縮しておいしい。特に大根は焦げるぐらいしっかり炒めると甘くなります。 

 

 

 さらに冷凍食品は、チャーハンやグラタン、餃子などのレンチンだけで食べられるタイプのものを厳選しておけば完璧です。 

 

 家での食事に飽きたら、チェーン店へGO。価格は据え置きなので、年末年始に自炊するよりもお安く食事ができるのもいいし、気分転換にもなるし、何より料理をサボれるのが最高!  

 

 お金をかけずとも、とことん自分を甘やかして、自堕落なお正月を満喫すれば気分は上々です。 

 

■自作の鏡餅とユニクロフラワーでお正月準備 

 

 正月飾りもなるべくリーズナブルに。何もしないのが一番安上がりではあるのですが、お正月っぽいディスプレイをするだけで心は弾み、気持ちが潤います。 

 

 門松・しめ縄・鏡餅とまではいきませんが、2025年の迎春は、なんちゃって鏡餅と、正月っぽいお花を飾りました。 

 

 なんちゃって鏡餅は、陶芸教室で作った頭の上にミカンを乗せた白い犬の置物を、ダイソーで買った三方に乗せただけ。 

 

 普段棚の上にフィギュアと並べているときは、単なるの犬の置物でしかないのに、三方があるだけで「これは鏡餅的な意味合いで飾っているんだな」というのが、ちゃんとわかるのは不思議なものです。 

 

 花はユニクロの店頭で販売しているユニクロフラワーというやつです。 

 

 生花店だとスーパーの食品と同じく、正月の前には仏花が値上がりするのですが、ユニクロフラワーはいつでも3束税込990円という固定価格で販売しています。 

 

 たくさん並んだ花から好きな種類を自分で選べるので、菊と千両というお正月っぽいセレクトで。小ぶりな花瓶に飾れば、ボリュームも文句なし。 

 

 花があるだけで部屋はパッと明るくなります。ケチなので日常的に花を飾るのは気が引けてしまうため、私にとってはたまに飾るぐらいがちょうどいいようです。 

 

■1週間遅れでおせちを食べる 

 

 三が日を過ぎてからが、私にとってのお正月の本番です。ネットで「おせち 訳あり」で検索して、おせちの叩き売りセールを探すのです。 

 

 ネット販売されるおせち料理は、あらかじめ多めに作り置きして冷凍保存してあるため、売れ残りが出るのが常。これを狙ってお得に購入しました。 

 

 ポツポツ五月雨式に出品されるおせち料理は、どれも販売しているおせちの詳細を伏せてあるのですが、画像で検索すると”どこの商品か”とか”いくらの商品か”というのがわかります。 

 

 

 今年は某ホテルの定価1万7064円の三段重を、送料無料の税込8000円でゲット。なんと、半額以下の53%オフで購入できてしまいました。 

 

 届いたおせちはインターネットに掲載されていたイメージ写真と相違なく、豪華絢爛、品数豊富。眺めるだけでテンションがあがります。 

 

 激安スーパーで素材を買い出ししたとしても、私には8000円の予算では作れそうにないうえに、この品数を作るガッツもなければ料理スキルもありません。 

 

 1段目はホームパーティーに持参し、2段目と3段目は夫婦2人で3日ほどかけて食べました。 

 

 ホテルのおせちだけあり、いくつかのメニューはとてもおいしく、それ以外のメニューもそつなくおいしく、大満足のお買い物となりました。 

 

■クリスマスも半額ケーキを楽しむ 

 

 訳ありおせちを買ったのは今回が初めてだったのですが、以前からクリスマスケーキも26日の半額ケーキを狙って買う派。他人から見たら、ただの売れ残りを食べている人かもしれませんが、そこは心の持ちようです。 

 

 ディズニー映画「不思議の国アリス」のマッドハッターが歌う「なんでもない日おめでとう」「祝え、なんでもない日」という歌詞のように、なんでもない日だって祝って楽しめていると考えれば、なかなかに豊かな暮らしではないでしょうか。 

 

 今から40年以上前の小学校低学年の頃(1980年代前半)に読んだ、多田かおるさんのマンガ『愛してナイト』で、1日遅れのクリスマスパーティーを開催するというエピソードが大好きでした。 

 

 アマチュアロックバンドのボーカリスト剛さんのセリフ「ナウい人間はきょう(12月26日に)クリスマスパーティー開くもんなんだぜ」というセリフをまねて「ナウい人間は1週間遅れでおせちを食べるもんなんだぜ」と心の中でつぶやいてから食べるおせちは、元日に食べるおせちに負けずとも劣らぬおいしさです。 

 

【もっと読む】やや貧乏な中年夫婦が「お役所ランチ」で得る幸福 え、東京タワーを見て、この値段でいいんですか?  では、実はコスパ抜群なお役所ランチの奥深い魅力について、ブロガー・ライターの大木奈ハル子さんが詳しく解説している。 

 

大木奈 ハル子 :ブロガー・ライター 

 

 

 
 

IMAGE