( 255686 ) 2025/01/26 17:58:16 0 00 2024年12月以降も「マイナ保険証」のトラブルがあったと聞いたけど、今からでも「返納」はできる? マイナ保険証でないと、医療費は高くなるのでしょうか…?
2024年12月以降、新規の保険証発行が終了し、マイナ保険証への移行が本格的に始まりました。過去には利用登録促進キャンペーンもあったので、そのタイミングでマイナ保険証の利用登録をした人もいることでしょう。
しかし一方で、「窓口で使えず、10割負担となった」「誤登録によって、他人の情報が紐づけられていた」など、トラブルが相次いで報道されています。使いたいときに使えなかったり、窓口負担の誤登録を懸念したりして、「マイナ保険証をやめたい」と考える人もいるかもしれません。
一度登録したマイナ保険証は、解除することができるのでしょうか。本記事では、マイナ保険証の登録解除について詳しく解説し、トラブル事例や解除後のデメリットについて説明します。
マイナ保険証は利用登録した後でも、誰でも自由に利用登録の解除が可能です。解除するには、自身が加入している医療保険者への申請が必要です。
例えば、全国健康保険協会(協会けんぽ)では、「マイナンバーカードの健康保険証利用登録の解除申請書」を、自身が加入している協会けんぽ都道府県支部に提出します。利用登録解除後に医療機関を受診する際は、健康保険証または資格確認書が必要になります。有効な現行の保険証がない場合は、「資格確認書交付申請書」の提出を忘れないようにしましょう。
申請書の提出から解除までに、2ヶ月以上かかることがあるので、急いで解除したい事情がある場合は早めの申請をおすすめします。申請方法や受付開始時期は保険者によって異なるため、詳細は加入している保険者に問い合わせるか、ホームページを確認してください。
マイナ保険証の導入後に発生したトラブルには以下のようなものがあります。
1. 医療費負担割合の誤登録 本来2割負担の患者が3割負担で登録されているなどの誤登録が発覚しました。再精算が必要となり、患者や医療機関双方に負担が発生することになりました。
2. 資格確認時のエラー マイナ保険証を提示した際に「資格喪失」とエラー表示され、医療機関が保険証情報を確認するまで診療が保留になりました。
3. 有効期限の未表示 国民健康保険や後期高齢者医療において、有効期限が表示されない事例が発生し、医療機関が保険証の正確な情報を把握できませんでした。 これらのトラブルにより、医療機関では業務負担が増大し、患者には負担割合の確認や修正のために追加で来院する必要が生じるなど、通常の診療では必要のない負担が発生しているといえます。
マイナ保険証の利用による医療費軽減制度はすでに終了しているため、利用登録解除後も医療費の負担額は変わりません。ただし、マイナ保険証を解除すると、これまで享受できていた利便性が失われる点に注意が必要です。マイナ保険証の利用登録を解除するデメリットは、以下のようなことが想定されます。
1. 保険証の提示が必要になる 2. 過去の診療や薬剤情報の共有ができない(自身で伝える必要がある) 3. 高額療養費制度が自動適用されない(自身で払い戻し申請などを行う必要がある)
また、現行の健康保険証の有効期限が切れた後は資格確認書を利用することになり、その有効期限は各保険者が自由に設定します。5年以内で設定することになっていますが、加入している保険者が短めに設定した場合、頻繁に更新されることになり、管理が大変になるかもしれません。
マイナ保険証は一度利用登録をしても、誰でも解除することが可能です。また、解除しても医療費負担額は変わりませんが、マイナ保険証が持つ利便性を失う点には注意が必要です。利用登録の解除を検討する際は、自身の利用状況を確認し、不便が生じないか十分検証した上で判断するようにしましょう。
出典 デジタル庁 よくある質問:マイナンバーカードの健康保険証利用について 厚生労働省 資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法) 全国健康保険協会 今から使おう!マイナ保険証
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部
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