( 256744 )  2025/01/28 18:54:58  
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フジテレビの港浩一社長と嘉納修治会長が中居正広さんの女性トラブルに関する問題で引責辞任し、27日に記者会見を開いた。

港社長は人権侵害が行われた可能性がある事案に対して社内での報告や連携が不適切だったことを謝罪した。

識者からは記者会見について、参加人数や時間を制限しなかったことは改善されたが、経営陣の誤りや再発防止策について不十分な説明がされたとの指摘がある。

会見での人権重視の強調が時代遅れとされ、問題への対応が現代の規範に沿っていないとの批判も出ている。

また、フジテレビの女性の人権が軽んじられてきた背景が指摘され、問題の根本的な解決が求められている。

(要約)

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記者会見場に頭を下げて入るフジテレビの港浩一社長(27日午後4時、東京都港区で)=松本拓也撮影 

 

 元タレントの中居正広さん(52)の女性トラブルにフジテレビ社員が関与したと一部週刊誌で報じられた問題で、同社は27日、東京都港区の本社で記者会見を開き、嘉納修治会長(74)と港浩一社長(72)がいずれも同日付で引責辞任したと発表した。港氏は記者会見で「人権侵害が行われた可能性のある事案に対し、社内での必要な報告や連携が適切に行われなかった。私自身、人権への認識が不足していた」と謝罪した。 

 

 識者はこの記者会見をどう見たか。 

 

多くの報道陣が集まり実施されたフジテレビの記者会見(27日午後、東京都港区で)=松本拓也撮影 

 

 危機管理コンサルタントの石川慶子氏の話「記者会見の参加人数や時間を制限しなかったことは前回よりも改善された。しかし社内で問題が発覚した時点で担当部署に情報を共有しなかった理由など、経営陣としての判断の誤りや再発防止策について説明が尽くされず、形だけ整えた印象だ。このタイミングで社長を交代させたのも疑問。嘉納会長と港社長は辞任を表明したうえで、責任を持って対応に当たるべきだったと思う」 

 

記者会見の様子を伝える街頭テレビ(27日午後、東京都千代田区で)=大石健登撮影 

 

 トレンド評論家の牛窪恵氏の話「会見では人権を守るべきだと強調していたが、1990年代にセクハラ防止の配慮義務が企業に課され、2020年にはパワハラ防止法が施行されており、一般企業に勤める視聴者からはあまりに時代遅れに映る。会見や問題への対応も含め、対ハラスメント意識が更新されていない企業風土が垣間見える。日枝久氏の責任に踏み込んだ言及はなく、残念ながら外資の株主が納得するとは思えない」 

 

 立教大の砂川浩慶(ひろよし)教授(メディア論)の話「社長や会長辞任などの人事の発表と、17日の会見が失敗だったという話だけで、何のための会見なのか分からなかった。問題の根本には、日枝氏が40年以上フジテレビを支配し、1980年代のノリのまま、女性の人権が軽んじられてきたことがある。そこから出直すんだという決意表明がなければ、スポンサーも視聴者も納得できない」 

 

 

 
 

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