( 256904 ) 2025/01/29 05:16:27 1 00 利上げが私たちの暮らしにどのような影響を与えるかについて考えてみましょう。 |
( 256906 ) 2025/01/29 05:16:27 0 00 利上げは私たちの暮らしにどのように影響する?
日銀が24日開いた金融政策決定会合で政策金利を0.5%程度に引き上げることを決めました。政策金利が0.5%となるのは、約17年ぶりです。金利がある世界に戻った中、利上げは私たちの暮らしにどのように影響するのでしょうか。
メガバンク3行は24日、普通預金の金利を0.1%から0.2%に引き上げました。この普通預金をはじめ定期預金や国債などで受け取る利子収入の増加が家計にとってプラスの効果となります。
一方でマイナスの効果となるのが、住宅ローンで払う利子が増えることです。そのプラスとマイナスの効果の差し引きで、家計全体では年間プラス5600億円になるということです。ただし、住宅ローンを抱えている世帯だけを見てみますと、効果はマイナスになるといいます。世帯主が29歳以下や30代の場合、年間でマイナス4万円前後になります。
追加利上げを受けて住宅ローンを提供している銀行や、借りている人はどう対応するのでしょうか。インターネット銀行「auじぶん銀行」で田中健二社長に聞きました。
auじぶん銀行の変動金利は条件を満たした人に適用する優遇金利で0.344%と業界最低水準ですが「前回(7月)の日銀の利上げを踏まえると、4月からの金利の引き上げの要否について検討していくことになる」(田中社長)といいます。
さらに、住宅ローンとauの携帯電話などをセットで利用することで金利を最大で0.15%引き下げる優遇割引を用意するなど、新規の顧客獲得を狙います。
「住宅ローンの金利が仮に上がっても、au経済圏を利用しながら客に選ばれる銀行になりたい」(田中社長)
既に住宅ローンを借りている人は、どう対応するべきなのでしょうか。
住宅購入や資産形成などに関する相談会を開く「Wizleap」を訪れたのは古谷さん(仮名)。一昨年、子供が生まれ、住宅を購入するため変動金利で約5000万円を借り入れました。35年ローンで毎月14万円を返済していますが、金利の引き上げなどに不安を感じているといいます。
「変動型を選んだが、変動型のままでいいのかと不安がある」(古谷さん)
「変動金利はどこまで上がるかという見通しがつかないところもあるが、変動金利の方がトータルでみると安かったというのは全然ある」(「Wizleap」の谷川昌平CEO)
Wizleapは今回の金利の引き上げの影響で全体の返済額が数百万円増える人もいるとしていますが、今後も固定型より変動型の方が金利が低い状態が続くため、過度に不安を感じる必要はないと言います。
「銀行ごとに変動金利の金利差はあるので、比較して借り換えの選択肢をとったり、資金計画など計画を立て直すのは必要」(谷川CEO)
25年末の金利を専門家が予想
今後の日銀の利上げはどこまで到達する見通しなのでしょうか。年末の金利予想を3人の専門家に聞きました。
メインシナリオとされているのが0.75%です。「みずほリサーチ&テクノロジーズ」の服部直樹さんは「今の経済状況が続く場合は半年に1度の緩やかな利上げを続けるだろう。次は7月に利上げかと見ている」としています。
続いて慎重な意見として0.5%、つまり年内は利上げしないというのが「クレディ・アグリコル証券」の会田卓司さんです。会田さんは「2月に発表される去年のGDPがマイナス成長になる可能性がある。その年に2回利上げしたことになり、今後は踏み切りにくい」ということです。
一方、ハイペースの1.0%を予想したのは、「シティグループ証券」の相羽勝彦さんです。「個人消費の回復やサービスインフレの加速などが利上げをサポートする」とみています。
※ワールドビジネスサテライト
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