オンタリオ州政府は、米国による関税措置に対抗して米国産の酒を店頭から撤去する方針を発表した。

また、ケベック州やブリティッシュコロンビア州も同様の対応を表明している。

カナダでは各州の専売公社が酒類販売を管理しており、オンタリオ州首相は米国産の酒を公社の店舗での販売を停止し、地元産を支援すると公表している。

これにより、州内での米国産酒の年間販売量約10億カナダドルに影響が出る見込みだ。

（要約）

オンタリオ州の店舗で陳列棚から米国産ウイスキーを撤去する従業員＝2日、ハミルトン（ロイター＝共同） 

　【ニューヨーク共同】カナダの首都オタワや最大都市トロントを抱えるオンタリオ州政府は2日、米国による関税措置に対抗して米国産の酒を店頭から撤去する方針を発表した。カナダ放送協会（CBC）によると、ケベック州やブリティッシュコロンビア州も同様の対応を表明しており、反発が広がった。 

　カナダでの酒類販売は各州の専売公社が管理する。オンタリオのフォード州首相はX（旧ツイッター）で、米国産を4日以降は公社の店舗で販売せず飲食店や小売店にも卸さないと明らかにし「地元産を選ぶ最高の機会だ」と投稿した。州内の米国産の年間販売量は約10億カナダドル（約1050億円）相当という。