( 260681 ) 2025/02/05 16:09:24 0 00 Photo by gettyimages
前編記事『なぜか小池百合子都知事と満面の笑みがっちりで握手…身内も読めない「石破総理の頭の中」を覗いてみた!』より続く。
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「ともに万博を成功させましょうと気持ちを一つにできた」
報道陣を前にこう笑顔で語ったのは、日本維新の会代表の吉村洋文大阪府知事である。19日、万博会場を視察に訪れた石破総理を自らもてなした。
「維新はなんとしても万博を成功させ、党勢を回復したい。石破総理も維新の協力があれば予算案を通せるため配慮を見せています。維新が求める高校の授業料無償化についても協議が進行中です」(全国紙政治部デスク)
吉村氏は野党間で予備選挙を行い、候補を一本化する案を主張している。しかし、他党の協力が得られるかは未知数だ。
「立憲民主党が『企業・団体献金の禁止』を主張していましたが、維新がこれにケチをつけた。『政治団体』も含めて全面禁止にすべきだと独自案をまとめたのです。労働組合などがつくる『政治団体』から献金を受けている立憲は当然、これには乗れない。野党共闘は遠ざかりました」(前出・全国紙政治部記者)
その立憲も野党第一党でありながら動く気配がない。
「立憲とすれば支持率の低い石破総理のまま夏の参院選を戦いたいので、いま倒れられては困るのでしょう」(立憲中堅議員)
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政治ジャーナリストの石橋文登氏が立憲の戦略を推測する。
「鍵を握るのは立憲の安住淳衆院予算委員長です。予算委員長がごねたら予算案の採決ができない。選択的夫婦別姓法案の成立を手柄にしたい立憲は、予算案を通す見返りに法案を法務委員会で審議・可決させる戦略を取るのではないか」
ところがそこへ「待った」をかけたのが、国民民主党の玉木雄一郎代表だ。「旧姓使用の拡大も一つの案」と主張し、夫婦別姓に慎重な姿勢を見せた。
「石破総理としても、党内右派の反発があるため、他の野党の賛成がなければ夫婦別姓には乗りにくい。『103万円の壁』についてさらなる譲歩を引き出そうと、玉木氏が揺さぶりをかけたのです」(前出・政治部デスク)
各党が石破の「寛容」に乗っかって手柄を立てようとするため、一致団結ができないのだ。
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一方で与党内でも「石破降ろし」の機運は乏しい。とある自民党の閣僚が語る。
「石破総理を降ろそうにも、代わりがいない。昨年、総裁選に出馬した高市早苗や小林鷹之といった非主流派が虎視眈々と動いているというが、彼らを応援していた裏金議員たちは前回衆院選で軒並み落選してしまった。
また麻生太郎が暗躍していると聞くが、麻生もそれどころではない。総裁選で自派閥の河野太郎の梯子を外し、高市の支持に回ったことで、河野支持の井上信治らが麻生と距離を置きだした。麻生派は分裂寸前だ」
美智雄氏の教えを実践する石破政権は、ここにきて奇妙な安定感を見せ始めている。
【もっと読む】『石破茂総理が御厨貴に明かす「午前2時の電話に出る日々」「国民民主党との関係」そして「国家権力をお預かりするということ」』
「週刊現代」2025年2月1・8日号より
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